まとまった資産を銀行に預けることは安心感がありますが、近年ではインフレや利率の低さを背景に「預金リスク」も注目されています。この記事では、三井住友銀行に1900万円を預金した場合のリスクや、損失の可能性、そして安全に資産を守る方法について詳しく解説します。
預金の安全性とペイオフ制度の限界
日本では「ペイオフ制度」によって、銀行が破綻した際には元本1,000万円までとその利息が保護される仕組みがあります。つまり、1900万円を1つの口座に預けていた場合、万が一銀行が破綻すると900万円分は保証の対象外になる可能性があります。
三井住友銀行のような大手金融機関が突然破綻するリスクは非常に低いとはいえ、制度上は保護の上限があることを理解しておくべきです。
インフレリスクによる実質的な損失
近年は物価上昇(インフレーション)が続いており、預金の購買力が年々低下しています。例えば、年2%のインフレが10年間続けば、1900万円の価値は実質的におよそ約1550万円相当まで下がる計算になります。
つまり、元本が減らなくても「実質的な損失」は発生し得るというわけです。
銀行預金だけに頼らない資産分散の重要性
リスクを軽減するためには、資産を分散することが重要です。例えば以下のような方法があります。
- 複数の金融機関に分散して預金(ペイオフ対策)
- 定期預金と流動性の高い普通預金の使い分け
- 一部を投資信託や債券、個人向け国債などへ
- 物価連動型の資産を検討(例:REITや金)
実際に筆者の知人も、2000万円を3つの銀行に分け、さらに500万円分を低リスクの債券に移すことで、インフレと金融機関破綻の両方に備えていました。
三井住友銀行に預けるメリットと注意点
三井住友銀行は大手メガバンクとしての信頼性があり、さまざまなサービスが整っています。セキュリティ面やサポート体制、アプリの利便性などは高く評価されています。
ただし、定期預金の金利は年0.002%(2024年時点)など非常に低いため、長期で預けるには運用効果が薄いのが現実です。
まとめ:1900万円を守るために知っておくべきこと
三井住友銀行に1900万円を預けていても、直ちに900万円が消えるような危険は基本的にありません。ただし、ペイオフ制度の上限やインフレによる実質的価値の目減りといった「損の可能性」は存在します。
安全資産であっても「リスクゼロではない」という認識を持ち、分散投資や運用の工夫でリスクヘッジを行うことが、現代の資産管理には欠かせません。
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