クレジットカードのセキュリティ対策が強化される中、ICチップ非搭載のカードは姿を消しつつあります。この記事では、ICチップのないクレジットカードの現状や、入手可能性、背景にあるセキュリティ要件などについて解説します。
ICチップ非搭載カードとは何か
かつては、クレジットカードといえば磁気ストライプのみが主流でした。しかし、磁気情報のスキミング被害が多発したことを背景に、現在ではほとんどのカードにICチップが搭載されています。ICチップは暗号化通信によりセキュリティを飛躍的に高めるため、国際的な標準にもなっています。
つまり、「ICチップがないカード」とは旧式の磁気ストライプのみのカードを指します。
現在でも入手できるのか?
2025年現在、主要なカード会社(VISA、Mastercard、JCB、AMEXなど)では、ICチップなしのクレジットカードは新規発行していません。発行時点でICチップは標準装備されており、選択の余地はないのが一般的です。
ただし、一部の特例として、旧カードが再発行されずそのまま使用されているケースや、海外の一部小規模発行体などで例外的に存在する可能性もゼロではありません。
ICチップ搭載が義務化されている理由
日本では経済産業省がキャッシュレス推進の一環として、ICチップ搭載を強く推奨してきました。また、2020年代初頭には国内店舗のPOS端末もIC対応が義務付けられる流れとなり、非IC対応のカードは事実上使いづらくなっています。
国際的にも、EMV(Europay, Mastercard, Visa)仕様準拠のICチップカードが標準とされており、セキュリティや不正利用のリスクを抑えるには欠かせません。
ICチップのセキュリティ的メリット
ICチップには次のような利点があります。
- 動的な暗号化処理により、コピーやスキミングが困難
- 対面決済時にPINコードが要求されることで、本人確認の精度向上
- 取引ごとに異なる認証情報を生成するため、不正利用の抑止に強い
こうした理由から、ICチップ搭載カードは金融業界のグローバルスタンダードになっています。
ICチップのないカードを使い続けるリスク
旧式の磁気カードを使い続ける場合、以下のようなリスクが考えられます。
- 対応していない店舗・ATMでは使用できない
- スキミング被害のリスクが高まる
- カード会社によっては、早期に更新を促される可能性がある
特に海外での利用時は、ICチップがないことで決済を拒否される場面もあります。
まとめ:ICチップ非搭載カードは過去の遺物に
現在、ICチップのないクレジットカードを入手するのはほぼ不可能です。セキュリティや決済の利便性を考慮すると、ICチップ搭載カードが主流であることには明確な理由があります。
もし古いカードを使っていて不安がある場合は、早めにカード会社に連絡して最新のICチップ搭載カードへ切り替えることをおすすめします。
コメント