社会保険の加入基準とは?正社員の3/4基準とアルバイト・パートの勤務時間の考え方

社会保険

アルバイトやパートで働いていると、「社会保険に入る基準って何時間以上?」「正社員の3/4ってどう計算するの?」と疑問に思うことがあるかもしれません。この記事では、社会保険(健康保険・厚生年金)の加入条件について、正社員との比較や具体的な勤務時間の例を交えてわかりやすく解説します。

社会保険の加入条件:基本は「所定労働時間の3/4以上」

社会保険の加入が義務付けられるのは、以下のいずれかに該当する場合です。

  • 週の所定労働時間が正社員の3/4以上
  • 特定適用事業所(従業員101人以上の会社など)で、週20時間以上かつ月収8.8万円以上などの条件を満たす場合

たとえば、正社員の勤務時間が「1日8時間・週5日勤務=週40時間」の場合、その3/4は「週30時間」になります。このラインを超えるかどうかが、アルバイト・パートの加入義務を左右します。

6時間×6日勤務は社会保険の対象か?

ご質問にある「1日6時間・週6日勤務」の場合、合計で週36時間勤務となります。これは「正社員が週40時間」のケースにおいて、3/4(=30時間)を明確に超えているため、社会保険の加入義務が発生する状態です。

つまり、勤務日数が月曜〜土曜であっても、1日6時間勤務ならば週36時間となり、3/4要件を満たします。ゆえに、その事業所が適用事業所であれば原則として加入必須となります。

3/4基準に満たない場合でも社会保険加入の可能性あり

以前は「3/4以上」でなければ社会保険に入る必要はありませんでしたが、現在では以下の条件をすべて満たすと、3/4未満でも加入対象になります。

  • 週20時間以上勤務
  • 月収が8.8万円以上(年収約106万円以上)
  • 勤務期間が2ヶ月超見込み
  • 学生ではない
  • 従業員101人以上の企業で働いている

この「特定適用事業所」の拡大により、パート・アルバイトでも社会保険に加入するケースが増えています。企業規模や本人の状況によって判断が異なるため、勤務先にも確認しましょう。

勤務日数ではなく「時間」が判断基準

正社員が週5日勤務、アルバイトが週6日勤務というケースでも、重要なのは「1週間の総労働時間」です。勤務日数が多くても1日あたりの労働時間が短ければ、3/4に達しないこともあります。

したがって、「週6日・1日4時間勤務(=24時間)」のような場合は、3/4未満で加入義務はない可能性があります。

誤解しやすいポイントと注意点

社会保険加入に関してよくある誤解を整理します。

  • 勤務日数ではなく労働時間で判断
  • 契約時間ではなく実際の勤務実績も影響
  • 保険加入を希望しなくても、条件を満たせば加入義務あり
  • 学生や短期雇用は例外になる場合がある

誤って「自分は加入しなくていい」と思い込むと、後で未加入期間が問題になることも。年金記録などにも影響が出るため、疑問があれば労務担当者や年金事務所に確認しましょう。

まとめ:1日6時間×週6日なら社会保険の対象です

「正社員が週40時間勤務」の職場において、「アルバイトが週6日・1日6時間=36時間勤務」なら、3/4基準(30時間)を超えているため、社会保険の加入義務があると判断されます。

社会保険のルールは制度改正によって拡大・変更されることも多いため、定期的に情報を確認しつつ、自分の働き方に合った保険加入を検討しましょう。

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