NISAを銀行が強く勧める理由とは?400万円の資産運用で後悔しないための判断基準

貯金

近年、銀行や証券会社でNISA(少額投資非課税制度)の勧誘が増えています。特に「今ある400万円を10年間そのままにしておくより、NISAで運用した方が良い」と強調されることが多く、不安になる方もいるかもしれません。この記事では、銀行がNISAを強く勧める理由と、資産運用を考えるうえで知っておくべき基礎知識を解説します。

NISAとは?非課税で投資できる制度の魅力

NISA(ニーサ)は、株式や投資信託などに投資して得た利益に対して、通常課税される約20%の税金が非課税になる制度です。新NISA(2024年開始)では、生涯で最大1,800万円まで非課税枠を利用できるため、長期的な資産形成に有利とされています。

例えば、400万円を年利5%で10年間運用した場合、約651万円まで増えますが、通常はその利益251万円の約20%(50万円強)が税金として引かれます。NISAを使えば、この50万円超が丸ごと手元に残るという仕組みです。

銀行がNISAを「ゴリ押し」する理由

銀行や金融機関がNISAを勧める背景には、「販売手数料」や「残高報酬(信託報酬)」の収益構造があります。特に投資信託を取り扱っている銀行では、顧客が長期で商品を保有してくれるほど安定した利益が入るため、NISAを積極的に勧める傾向があります。

また、NISAは非課税枠が限られているため「早く始めた方が有利」とも言いやすく、営業トークの中でも使われやすいのです。

NISAでも元本割れのリスクはある

大前提として、NISA=ノーリスクではありません。投資信託や株式に資金を投じる以上、景気悪化や企業業績の変動により、元本が減少する可能性もあります。

特に短期間で利益を出そうとする場合や、値動きの激しい商品を選んだ場合、400万円が300万円以下になることも十分にあり得ます。したがって、運用には「長期・分散・積立」というリスクを抑える工夫が必要です。

安全にNISAを始めるための3つのポイント

商品の中身を理解する:投資信託にはリスクが低いものから高いものまで幅広くあります。インデックス型や全世界株式型など、リスクとリターンのバランスを見て選びましょう。

複数の商品に分散投資:1つの商品に集中投資するよりも、複数に分散した方が損失リスクを低減できます。

資金を一度に投入しない:一括投資ではなく「つみたて投資枠」などを活用して、月々分散して購入する方法がおすすめです。

NISAを始めるべきか迷うときの判断基準

400万円の資金をNISAで運用すべきかどうかを判断するには、以下の点を考慮してください。

  • 短期間で使う予定のない資金か?
  • 多少の価格変動にも動揺せずにいられるか?
  • 商品の内容を理解し、リスクも納得できるか?

逆に、急な出費の予定がある、元本割れがどうしても不安、商品内容に不明点があるという場合は、無理に始める必要はありません。

まとめ:NISAは正しく理解してから活用を

銀行がNISAを勧める背景には、顧客の資産形成支援という建前と、手数料収入という現実の両面があります。しかし、NISA自体は上手に活用すれば資産形成に非常に有効な制度です。

重要なのは「理解して納得して始めること」。誰かに言われたからではなく、自分自身のライフプランやリスク許容度を見つめた上で判断するようにしましょう。

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