車を購入する際、ディーラーから任意保険の加入を強くすすめられる経験をされた方も多いのではないでしょうか。とくにトヨタなど大手ディーラーでは、特定の保険会社(たとえば東京海上日動)を推す傾向が見られます。その背景には、営業上の戦略だけでなく、顧客の利便性や万が一の対応体制も絡んでいます。本記事では、ディーラーが任意保険をすすめる理由を実例を交えてわかりやすく解説します。
ディーラーが任意保険をすすめる主な理由
もっとも大きな理由は、販売店側にとって利益となるからです。任意保険の契約があると、ディーラーは手数料収入を得られます。これは車両販売だけに頼らない収益源として、多くの販売店が力を入れている分野です。
たとえば、トヨタの正規ディーラーでは保険契約1件あたり年間数万円の手数料が発生するため、営業ノルマの一部として設定されていることもあります。
顧客サポートの一元化による利便性の向上
もうひとつの理由は、「トラブル時の対応がスムーズ」であることです。車両の修理・保険の手続き・代車の手配などをすべてディーラーで一括対応できるため、ユーザーにとっても手間が減るというメリットがあります。
たとえば事故時に、保険会社と板金工場と自分で別々にやり取りをしなければならないケースに比べて、ディーラー窓口ひとつで完結するのは安心感があります。
加入する保険がディーラーに縛られることはない
ただし、ディーラーで保険に入る義務は一切ありません。ユーザーには自由な選択権があります。自分でネット型保険(たとえばソニー損保やイーデザイン損保)を選ぶこともでき、年間保険料が1~2万円以上安くなることもあります。
そのため、ディーラーにすすめられるまま加入するのではなく、保険内容やサービスを比較検討する姿勢が大切です。
しつこく勧誘されるときの対処法
営業担当者によってはノルマ達成のために積極的に営業をかけてくることがあります。そうした場合は、「すでに他社で検討済み」「知り合いの保険代理店を通す予定」など、明確に意思表示すると勧誘は和らぐ傾向にあります。
また、契約時に書類にサインを求められることがありますが、「任意保険は加入しない」と記載した上で署名すればトラブルになりません。
実例:ディーラー保険とネット型保険の比較
例1:30代男性、トヨタで新車購入時に東京海上をすすめられる。保険料は年間8.2万円。ネット型に変更した結果、同条件で年間5.9万円に。年間2万円以上の節約に成功。
例2:40代女性、ディーラーで任意保険に加入。事故時の対応をすべて担当営業が代行してくれて、「加入しておいてよかった」と感じた。
まとめ:ディーラーのすすめには理由があるが、選択権はあなたにある
ディーラーが任意保険をすすめるのは、収益確保や顧客サポート体制の一環という側面があります。しかし、最終的にどこで保険に加入するかは消費者の自由です。
- 比較して選ぶ姿勢を忘れない
- 疑問点は遠慮なく質問する
- 無理な勧誘には毅然と対応する
安心で納得のいく保険選びをするためにも、信頼できる代理店や保険の専門家に相談するのもおすすめです。
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