確定拠出年金(iDeCoや企業型DC)で全世界株式をメインとした運用を考える際、信託報酬や運用実績、取り扱いの有無を見極めることが重要です。「オール・カントリー」などと呼ばれる全世界株式インデックスファンドの特徴や選び方を、実例を交えてわかりやすく解説します。
全世界株式型インデックスとは?
「オール・カントリー」とは、MSCI ACWI(先進国+新興国)に連動するインデックスファンドで、国内外の大型・中型株に幅広く投資します。
例えば
・eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は信託報酬 0.05775%と低コストで人気があります。:contentReference[oaicite:0]{index=0}
主要ファンド比較
商品名 | 信託報酬(年率) | 特徴 |
---|---|---|
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 0.05775% | 業界最低水準のコストで、つみたてNISAやiDeCoで広く採用 |
たわらノーロード 全世界株式 | 0.132% | 同指数連動だがコストや規模面でSlimに劣るが、DC商品として採用されるケースもある:contentReference[oaicite:1]{index=1} |
野村全世界株式インデックス(DC向け) | 0.1122% | MSCI ACWI連動、企業型DC向けに提供:contentReference[oaicite:2]{index=2} |
実例:企業型DCで“オール・カントリー”を再現する方法
多くの企業型DCではSlimやたわらが扱われていない場合もありますが、国内株式・先進国株式・新興国株式ファンドを組み合わせることで、
eMAXIS Slim オール・カントリー相当のポートフォリオを再現可能です。資産比率を模倣し、年に1度リバランスすると、同等の運用効果が得られます。:contentReference[oaicite:3]{index=3}
たとえば、先進国比率が約80%、新興国20%、日本株10%などの比率を各DCファンドで組成するイメージです。
iDeCoでの選択肢
iDeCo加入者であれば、楽天証券やマネックス証券などでSlimオール・カントリーを直接購入可能です。
たわら、楽天・全世界など他社ファンドもありますが、信託報酬や課税構造の違いを確認する必要があります。:contentReference[oaicite:4]{index=4}
コストと純資産額の重要性
同じMSCI指数連動でも、Slimオルカンは純資産額が数千億円規模。一方たわらは数十億円規模と差があります。純資産額が多いほど信頼性や安定性に優れる傾向があります。:contentReference[oaicite:5]{index=5}
低コストかつ規模が大きければ、指数への追従精度や取扱い継続の安心感にもつながります。
まとめ:どう選ぶがベスト?
・低コスト&高規模を重視 → eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
・企業型DCしか選べない場合 → 国内・先進国・新興国バランスで“オルカン風”に構成
・たわらなど他ファンドは、コストや取り扱われているか確認を
最終的には、信託報酬・取り扱い状況・純資産規模をチェックして、自分の年金制度の中で最適な全世界株式ファンドを選ぶことが重要です。
具体的な実例:こんな人向け
● iDeCo初心者のAさん(30代、自営業) → SlimオルカンをiDeCoで購入。低コストで全世界株式に一本化。
● 企業型DCしか使えないBさん(40代、会社員) → 国内・先進国・新興国ファンドの割合調整で“オルカン再現”。年1回のリバランスで対応。
まとめ
全世界株式への長期投資を確定拠出年金で目指すなら、eMAXIS Slim オール・カントリーが最もバランス良い選択肢です。企業型DCでは同等の構成を自作するのも十分実用的。
コスト、規模、取り扱い状況を比較し、自分の制度に合ったファンドを選んでしましょう。
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