大学生のUber Eats副業と扶養の壁｜48万円・103万円ルールをわかりやすく解説

近年、大学生でもフードデリバリーでの副業が一般的になりつつあります。中でもUber Eatsの配達パートナーとして働く人は多く、自分のペースで働ける自由さが魅力です。しかし、気をつけなければならないのが「扶養の壁」。収入によっては親の扶養から外れてしまう可能性があるため、正しい知識が必要です。

扶養に関する2つの「壁」とは？

扶養には「税法上の扶養」と「社会保険上の扶養」の2種類があります。大学生にとって重要なのはこの両方を理解することです。

税法上の扶養は、年間所得が103万円以下であれば親の扶養控除の対象となります。Uber Eatsで得た所得がこのラインを超えると、親の税負担が増える可能性があります。

社会保険上の扶養は、収入が年間130万円（または月108,334円）を超えた場合に対象外となり、自分で国民健康保険や年金に加入する必要が出てきます。

2020年から「所得控除の見直し」により、基礎控除が38万円から48万円に変更されました。これにより、アルバイトなどの収入から必要経費を引いた「所得」が48万円を超えると、扶養から外れることになります。

Uber Eatsのような「個人事業主型」の働き方は、収入から必要経費（自転車のメンテ費用・通信費・交通費など）を差し引いて所得を計算します。そのため、経費を正確に申告すれば、収入が103万円を超えても扶養内に収まる可能性があります。

扶養から外れると、以下の影響があります。

特に社会保険に加入する義務が発生すると、月々2万円前後の負担が生じることもあります。副業収入が多くても、この点を見落とすと「手取りが減った」と感じることになります。

まずは、1月から12月までの年間収入を早めに試算することが重要です。月にどれくらい稼げるかではなく、年間でどうかを基準に考えましょう。

また、必要経費をしっかり記録・管理して確定申告で正しく申請することも大切です。例えばスマートフォン代、自転車のパーツ、配達用バッグなどが該当します。

さらに、年間所得が130万円に迫る場合は、あえて配達をセーブして扶養内に収めるという選択肢も一つの戦略です。

・会計アプリ（freee、マネーフォワードなど）で日々の収入と経費を記録する

・確定申告時に青色申告または白色申告を正確に行う

・親と相談して「どちらの扶養に収めるべきか」や「外れた場合の影響」を事前に把握しておく

このような工夫をすることで、大学生活と収入をバランスよく両立することが可能です。

Uber Eatsで働く大学生にとって、扶養の「48万円」「103万円」「130万円」という基準は非常に重要な指標です。収入調整や経費管理をしっかり行えば、扶養の範囲内で賢く働くことも可能です。

自分のライフスタイルに合わせて、どのラインを超えないようにすべきかを把握しておくことで、将来的にも安心して副業を続けることができるでしょう。