保険選びでよく話題になるのが「養老保険は死亡保障が少ないのでは?」という疑問です。貯蓄性の高い保険として人気がある一方で、実際の死亡保障の内容についてはあまり理解されていないことも。本記事では、養老保険の仕組みや死亡保障の水準について、わかりやすく解説します。
養老保険とはどんな保険?
養老保険は、決まった保険期間中に死亡した場合には死亡保険金が支払われ、満期まで生存していた場合には満期保険金が支払われるタイプの保険です。
最大の特徴は、死亡保険金と満期保険金が同額であるという点。たとえば契約時に保険金額が「500万円」であれば、死亡しても、満期まで生きても500万円が支払われます。
死亡保障の金額は少ないのか?
養老保険の死亡保障額自体が特別に「少ない」ということはありません。しかし、同じ保険料を支払うなら、掛け捨て型の定期保険の方がはるかに大きな死亡保障を得られるのも事実です。
たとえば月1万円の保険料を支払う場合、定期保険なら2,000万円の死亡保障が得られるのに対し、養老保険では500万円程度にとどまるケースが多いのです。
なぜ養老保険は保障額が少なく感じられるのか?
養老保険は、満期保険金という「貯蓄機能」も兼ねているため、保険料の一部が貯蓄に回されます。そのため、保障部分に使える保険料が相対的に少なくなり、結果として死亡保障額が低めになる傾向があります。
そのため、高額な死亡保障を求める場合には、養老保険はあまり向かないとされています。
具体例:養老保険と他の保険の違い
30歳男性が月1万円の保険料を支払う場合。
- 養老保険:死亡保険金500万円、満期保険金500万円
- 定期保険:死亡保険金2000万円、満期保険金なし
- 終身保険:死亡保険金800万円、満期保険金なし(解約返戻金あり)
このように比較すると、養老保険の保障金額が低く見えるのは貯蓄部分とのバランスによるものであることがわかります。
養老保険はどんな人に向いている?
・死亡保障と貯蓄を同時に備えたい人
・満期時に確実に資金を得たい人
・資産形成の一部として保険を活用したい人
逆に、死亡保障を重視したい人や保険料を節約したい人には定期保険の方が向いています。
まとめ
養老保険は死亡保障が「少ない」というよりも、貯蓄型保険として設計されているため、保障額は控えめになる傾向があります。保障と貯蓄のバランスをどう取りたいかによって選択すべき保険は変わってきます。保険の目的を明確にし、自分にとって最適な保険を見極めることが大切です。
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