突然の自然災害で車が雹により大きな損傷を受け、結果的に保険の全損扱いで廃車となるケースが増えています。そんなとき「使えるパーツだけでも売っておきたい」と思う方も少なくありません。この記事では、保険会社に車両を引き渡す前にパーツを外して売却できるのか、注意点や可能な対応方法について詳しく解説します。
保険で全損扱いとなった車の所有権の行方
自動車保険で車両保険の支払いを「限度額まで受け取る」=「全損扱い」になった場合、多くのケースでその車の所有権は保険会社に移る仕組みになっています。これは保険契約時の規約に基づくもので、補償金額と引き換えに車両本体を引き渡すという条件が付くためです。
そのため、保険金を受け取った後に勝手に部品を取り外すことは原則NGです。事前に了承を得ずに部品取りを行った場合、補償金の返還請求をされる可能性もあります。
部品を外したいときは保険会社への事前相談が必須
「どうしてもナビや新品タイヤだけ外して手元に残したい」といった希望がある場合、保険金の支払いが確定する前に、保険会社へ相談することが必要です。内容によっては、査定額が調整されたうえで部品取りの許可が下りることもあります。
例として「純正でない社外オーディオやナビ」は、車両査定額にほとんど影響しないことがあるため、取り外しが認められやすい場合もあります。
廃車業者に依頼してパーツ買取してもらう方法
廃車手続きの前に、中古部品買取専門の廃車業者に依頼するのも一つの方法です。保険会社から所有権が移る前であれば、自分で処分先を決めることが可能なこともあります。
このような業者は「エンジン・タイヤ・バンパー・シート・カーナビ」など再利用可能なパーツに価値を見出しており、状態次第では1万円〜数万円での買取が成立することもあります。廃車買取業者の一例はこちら。
パーツを抜き取る際の注意点
部品を取り外す場合、作業中に車両本体に傷がつくと、保険会社の査定額が減額されるリスクがあります。また、整備士資格なしでの取り外しは危険を伴い、法律上もグレーゾーンとなることがあるため注意が必要です。
そのため、必ずプロに依頼することをおすすめします。町の整備工場と連携している廃車業者に相談すれば、安全に部品を取り外したうえで買取まで完了させてくれるケースも多くあります。
実際にパーツを売って得られる金額の例
中古部品の買取相場は時期や車種によって異なりますが、以下は一例です。
パーツ名 | 想定買取価格 |
---|---|
カーナビ(社外品) | 3,000円〜10,000円 |
アルミホイール付きタイヤ | 5,000円〜15,000円 |
ドアミラー | 2,000円〜5,000円 |
なお、あくまで相場であり、年式や走行距離、保管状態により変動します。
まとめ:事前交渉と段取りがカギ
雹害で廃車扱いとなった車両でも、パーツ買取を希望する場合はまず保険会社に明確に相談し、了承を得たうえで手続きを進めることが大切です。ルールを守りつつ少しでも価値を回収したい場合、廃車買取業者の活用や、整備工場との連携も有効な手段です。
廃車を単なる処分と考えるのではなく、資源として再活用する視点を持つことで、思わぬ収入に繋がることもあります。
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