退職金制度がない会社に勤める方にとって、将来の備えとして「積立型保険」は非常に重要な選択肢です。特にアラフォー世代は老後資金の準備が本格化するタイミングでもあり、保険選びは慎重に行いたいところです。本記事では、退職金代わりになる積立型保険の種類とその選び方について、わかりやすく解説します。
積立型保険の基本とその役割
積立型保険は、保険料の一部を保障に充て、残りを積み立てていく保険商品です。満期時や一定期間後に、積み立てた資金が返戻金や年金として受け取れるため、老後資金や退職後の生活費として活用できます。
アラフォー世代から始めれば、残り20〜25年の期間で無理のないペースで積立を行うことが可能です。保険料控除を活用すれば、節税効果も見込めます。
老後資金準備に向いている積立型保険の種類
- 終身保険(低解約返戻金型):解約しなければ保障が続きつつ、老後に解約して資金化もできる
- 個人年金保険:60歳や65歳から年金のように定期的に受け取れる
- 養老保険:満期まで保険料を払い、満期に一括で受け取る
たとえば、40歳から月1万円で個人年金保険に加入すると、60歳から10年間で合計200万円以上を受け取れるプランもあります。
積立型保険を選ぶときのチェックポイント
積立型保険を選ぶ際は、以下のポイントに注目しましょう。
- 返戻率(支払った保険料に対する戻りの割合)
- 途中解約時のリスク(解約控除が発生し元本割れの可能性)
- 保障内容とのバランス(死亡保障や医療保障も必要か)
- インフレ対応(年金額固定型か、変動型か)
たとえば、低解約返戻金型終身保険は10年以内の解約では損をしますが、長期継続すれば返戻率が高まる設計です。
保険以外の選択肢も検討しよう
積立型保険は安全性重視ですが、利回りの面ではNISAやiDeCoなどの投資型制度と併用するのもおすすめです。例えば、保険で最低限の老後資金を確保しつつ、NISAで増やすスタイルが今注目されています。
保険はあくまで“守り”の選択肢である一方、投資信託などは“攻め”。両方のバランスをとることが将来の安心につながります。
実例:アラフォー女性・会社員Aさんの場合
Aさん(43歳・退職金なし)は、毎月1万5千円を個人年金保険に、1万円をiDeCoに積立しています。保険は65歳から年20万円、iDeCoは65歳時に元本保証型で200万円以上を見込んでおり、老後資金のベースを作れたと話しています。
このように、少額でも毎月コツコツ積み立てることが重要であり、何より「始めるタイミング」が老後の安心に直結します。
まとめ:退職金がなくても今から備えは可能
アラフォー世代で退職金がない方にとって、積立型保険は将来への備えのひとつとして非常に有効です。ただし、保険はあくまで手段であり、自分のライフプランに合った商品選びが重要です。
まずは家計に無理のない範囲で積立をスタートし、必要に応じて投資型制度も組み合わせながら、安心できる老後資金形成を目指しましょう。
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