住宅ローンを利用している方の中には、住宅金融支援機構の「特約火災保険」に加入していることを忘れてしまい、新たに民間の火災保険へ加入してしまうケースがあります。こうした二重契約は珍しいことではなく、契約者が気づかずに重複していることも少なくありません。この記事では、火災保険の二重契約がどう扱われるのか、新しい保険会社が既契約を把握しているのか、そして契約者が注意すべき点について解説します。
火災保険の二重契約とは
火災保険の二重契約とは、同じ建物に対して複数の火災保険を契約している状態を指します。例えば、住宅金融支援機構の「特約火災保険」と、民間の損害保険会社の火災保険の両方に加入しているケースです。
二重契約だからといって「2倍の保険金がもらえる」ということはありません。火災などの事故が発生した場合、保険金額の合計が実際の損害額を超えて支払われることはなく、各保険会社が按分して支払います。これを「比例填補」と呼びます。
保険会社は他の契約を把握しているのか
新しい保険会社が、契約者がすでに住宅金融支援機構の火災保険に加入していることを自動的に把握しているわけではありません。基本的に契約者自身が「他の保険に加入しているかどうか」を告知する必要があります。
告知義務に違反してしまった場合、将来的にトラブルの原因となる可能性があります。特に保険金請求の際に発覚すると、保険会社から不正とみなされる場合もあるため注意が必要です。
二重契約をしてしまった場合の対応
もし二重契約に気づいた場合は、いずれかの契約を解約することを検討しましょう。住宅金融支援機構の特約火災保険は、住宅ローンの契約条件として必須の場合がありますので、勝手に解約できないケースもあります。
一方で、新しく加入した火災保険であれば、契約から一定期間内であればクーリングオフが可能な場合があります。担当者に相談し、自分にとって最も合理的な保険を選ぶことが大切です。
二重契約のリスクと無駄
火災保険の二重契約は「保険料の二重払い」という無駄が生じます。補償内容が似ている保険を重ねていても、受け取れる保険金の総額は損害額を超えないため、結果的に支払い損になる可能性が高いのです。
また、契約内容が複雑になることで、いざという時にスムーズに保険金が受け取れないリスクも考えられます。整理して一本化することで、管理もシンプルになり安心できます。
まとめ
住宅金融支援機構の特約火災保険に加入していることを忘れて、新たに民間の火災保険に加入してしまうことは珍しくありません。しかし、火災保険は二重契約しても補償が増えるわけではなく、無駄な保険料の支払いにつながります。保険会社は契約者が他の保険に加入しているかを自動で把握することはなく、契約者が自己申告する必要があります。
二重契約に気づいた場合は、早めに保険会社へ相談し、適切な整理を行うことをおすすめします。安心して暮らすためには、自分に合った保険を見直すことが重要です。
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