ローン審査や各種申請の場面で、自分の職種が「役員」か「一般社員」かで迷うことは意外と多いです。特に「チーフ」や「管理職」の立場にある方は、役員報酬の表記があると混乱することも。本記事では、会社役員の定義とチーフ・管理職との違い、給与明細の読み解き方を詳しく解説します。
そもそも「会社役員」とは誰を指す?
会社法などの法律上で「会社役員」とは、取締役・監査役・執行役などの法的な地位を持つ者を指します。これらは、会社の登記簿謄本に記載され、法務局に登記されている立場です。
つまり、「チーフ」や「店長」「管理職」といった呼称だけでは、会社役員とは言えません。あくまで会社の定款や登記に名前があるかどうかがポイントです。
「チーフ」や「管理職」は役職名であって法的な役員ではない
スーパーなどの現場でよくある「鮮魚部チーフ」や「フロア主任」などは、あくまで会社内の職制(役職)上の呼び名です。これらの役職に就いていても、法的な役員に該当するわけではありません。
したがって、ローン申込などの「勤務先での役職」欄には「管理職(部門長)」や「チーフ」などと書き、役員にはチェックを入れないのが一般的です。
給与明細に「役員報酬」とある場合はどう判断する?
給与明細に「役員報酬」という項目があると混乱しがちですが、すぐに会社役員と決めつけるのは早計です。一部の企業では、役職手当や管理職手当を「役員報酬」と表記しているだけのケースもあります。
本当に役員報酬として支給されているなら、年末調整での取り扱いや源泉徴収の様式も異なります。心配な場合は、総務や経理部門に確認するのが確実です。
ローン審査での「役員」に該当するかどうか
住宅ローンや自動車ローンの申込書にある「役職」欄では、登記された役員でない限り「一般社員」または「管理職」として申告するのが原則です。
誤って「役員」として申告すると、審査での確認事項が増えたり、必要書類が変わったりすることもあります。役員でない場合は無理に「役員」と名乗らない方がスムーズです。
自分が役員かどうか確認する方法
- 登記簿謄本に名前が記載されているかを会社に確認
- 就業規則や社内規定に「役員」と明記されているか確認
- 源泉徴収票で「役員報酬」として処理されているか確認
これらの情報をもとに判断するのが正確です。
まとめ:管理職やチーフは一般的には「役員」ではない
「チーフ」や「管理職」であっても、法的な意味での「会社役員」ではありません。給与明細に「役員報酬」と記載があっても、企業によっては単なる役職手当の一種ということもあります。
正しく申告するためには、自分の地位が法的な役員かどうかをしっかり確認することが大切です。わからない場合は、会社の総務担当などに遠慮なく聞いてみましょう。
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