クレジットカードの支払い遅延や債務整理などによって「ブラックリストに載る」と言われる状態になると、他社のカードにも影響があるのか気になる方は多いでしょう。この記事では、JCBカードでの信用情報の異動(ブラック)状態がVISAカードなど他社ブランドにも影響するのか、信用情報の基本とともにわかりやすく解説します。
ブラックリストとは?実は存在しない正式なリスト
「ブラックリスト」とは俗称であり、実際にはそのようなリストは存在しません。正確には「信用情報機関に事故情報(異動情報)が登録されている状態」のことを指します。
日本には主に次の3つの信用情報機関があり、各カード会社はこれらに加盟しています:
- CIC(主にクレジットカード系)
- JICC(主に消費者金融系)
- KSC(全国銀行個人信用情報センター)
異動情報はこれらの機関を通じて他社とも共有されるため、JCBカードだけの問題でも他社カードの審査に影響することがあります。
JCBで事故情報が登録されるとどうなるか?
たとえばJCBカードの返済遅延や強制解約などにより、CICに「異動」と記録されると、その情報はJCB以外のカード会社(VISA、Mastercardなど)でも確認できる状態になります。
その結果、他のカード会社での新規申込が審査落ちする可能性が高まったり、すでに所有している他社カードでも更新拒否や限度額減額などの対応が取られることがあります。
JCBとVISAは別ブランドだが信用情報は共有される
JCB、VISA、Mastercardといったブランドは国際ブランドであり、実際のカード発行はそれぞれの加盟会社(たとえば三井住友カード、楽天カード、セゾンなど)が行っています。
ブランドが異なっていても、同じ信用情報機関に加盟していれば情報は共有されるため、VISAカードだからといってJCBの履歴が無関係とは言えません。
信用情報が他社に影響する実例
例:あるユーザーがJCBカードで支払い遅延を3ヶ月続け、強制解約となった結果、CICに「異動」情報が登録されました。その後、VISAカードの更新時に利用限度額が大幅に引き下げられたというケースがあります。
また、別のケースでは、JCBの事故情報が残っている期間中にMastercardへ新規申し込みを行ったところ、審査に落ちたという事例もあります。
ブラック状態から回復するにはどうすればよいか?
信用情報の「異動」情報は、完済してから5年間は記録が残ります。まずは全ての延滞や未払いを解消することが第一です。そのうえで、CICなどから「信用情報開示請求」を行えば、自身の信用状況を確認できます。
もし誤った情報が登録されている場合は、各機関を通じて訂正申請も可能です。少しずつ信用を回復していくことで、他社カードの審査にも通りやすくなります。
まとめ:JCBカードでの事故はVISAにも影響する可能性あり
JCBカードでの信用情報の異動は、VISAカードや他のブランドにも影響を及ぼす可能性があります。これはカードブランドではなく「信用情報機関を通じた情報共有」が原因です。
ブラック状態を避けるためには、遅延をしない、分割・リボ払いも慎重に利用するなど日常の利用姿勢が大切です。すでに事故情報がある場合は、まずは全額返済し、信用回復を目指しましょう。
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