医療保険の告知ミスが与える影響と正しい対処法:日付の間違いで契約が無効になることはあるのか?

生命保険

医療保険に加入する際の告知は、保険会社にとって重要なリスク判断材料となるため、正確性が非常に求められます。しかし、入力ミスなどでうっかり誤った情報を届けてしまうこともあります。特に治療歴や手術歴の告知は、給付や契約継続に直接影響を与えることがあります。

医療保険の「告知義務」とは何か

医療保険の契約時には「過去一定期間の治療歴」などを保険会社に知らせる義務があります。これを「告知義務」といい、正確な内容を提出しなかった場合は「告知義務違反」として契約が無効となることがあります。

例えば、過去5年以内に手術や通院があった場合には、いつ、どのような病気で、どのような治療を受けたかを正確に記入する必要があります。特にネット契約では自分で入力するため、日付などの入力ミスが起こりやすいです。

日付の間違いは重大な告知義務違反になるのか

結論から言えば、「うっかり間違えた」ことでも、告知義務違反に該当する可能性があります。ただし、保険会社によっては、意図的な虚偽ではない場合や軽微なミスについては寛容に対応するケースもあります。

今回のように「2024年の手術を2023年と記入した」場合、保険会社としては「過去にあった別件の手術」と誤認して審査してしまうため、判断材料が変わってしまいます。結果として「改めての審査が必要」と言われるのは自然な対応です。

訂正後の契約はどうなるのか

保険会社によっては「訂正告知」の対応を受け付けています。この場合、再度の審査となり、内容によっては「契約継続」も「見直し」もあり得ます。

訂正後に新たな病気や治療歴があることが分かった場合は、その内容がリスクに該当するかどうかで保険会社が判断します。再審査の結果、「引き受け不可」となることもありますが、部分的な保障除外(特定部位不担保)で契約継続となる場合もあります。

給付金の支払いはどうなるのか

もし訂正前の契約で入院や手術があった場合、告知ミスが発覚した後の給付金請求には影響があります。保険会社は「契約の有効性」を再確認し、「支払うか否か」の判断をするため、結果として給付が支払われない可能性もあります。

逆に、訂正が受け入れられて契約が有効とされた場合は、給付対象となることもあります。重要なのは、「ミスを認識した時点で速やかに申告・訂正」することです。

実際の相談事例と保険会社の対応傾向

事例1:2023年にがん治療を受けたが、日付を2022年と誤記 → 保険会社は訂正を受け入れたが、がん部分は「不担保」として保障外に

事例2:精神疾患歴の記入を1年ずらした → 再審査の結果、契約は失効。新規加入も不可となった

このように保険会社によって判断が異なり、場合によっては不利益を被る可能性があります。

まとめ:ミスがあったら早めに申告し、冷静に再審査へ

・告知ミスがあっても、速やかに訂正すれば対応してくれる保険会社は多い

・意図的な虚偽ではない場合は、契約継続や条件付き継続になることも

・再審査の結果に不満がある場合は「苦情受付」や「外部相談機関」への相談も可能

・再契約や他社の保険への見直しも視野に入れること

保険は万が一に備える大切なものです。間違いがあった場合こそ、誠実に申告して信頼関係を築くことが、将来の安心につながります。

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