Wワーク中に本業を退職した場合、失業保険はもらえる?副業継続と受給資格の関係を徹底解説

社会保険

副業が一般化した現在、Wワーク(ダブルワーク)をしている方が本業を退職した際に失業保険(雇用保険の基本手当)を受給できるのか、という疑問を持つ方が増えています。本業で生活を支え、副業は補助的な収入というケースでは特に、失業保険の有無は重要な問題です。この記事では、副業を継続しながら失業保険を受給できるかどうか、またその際の注意点について詳しく解説します。

失業保険の基本的な受給要件とは

失業保険を受け取るには、主に以下の3つの要件を満たす必要があります。

  • 離職前の2年間に被保険者期間が通算12カ月以上あること(正当な理由のある自己都合退職の場合)
  • ハローワークに求職の申し込みを行っていること
  • 「就職する意思と能力があり、積極的に求職活動をしているにもかかわらず、職に就けていない状態」であること

ここで重要なのは、「失業状態」にあること。つまり、労働の意思と能力がありながらも職がない状態でなければなりません。

副業継続=失業状態ではない?

副業を続けていると、「無職」ではないと見なされる可能性があります。ただし、副業の収入や勤務日数、就労実態によって判断が分かれます

具体的には、以下のような判断基準があります。

  • 週20時間未満の労働である
  • 社会保険の加入義務が発生しない働き方である
  • 副業の収入が生活を支える主なものではない

これらに当てはまれば、失業状態とみなされ、失業保険の受給対象となる可能性が高いです。

副業がある場合の申告とハローワークでの対応

失業保険の手続きをする際には、副業の有無や内容を正直に申告する必要があります。ハローワークでは、申告内容をもとに「失業の状態」であるかを審査します。

副業が継続されていても、以下のような対応で受給可能となる場合があります。

  • 副業の収入が月5万円以下で、週の労働時間が20時間未満
  • 副業が単発的・不定期な業務
  • 開業届を出していても、収入がほとんどない状態

つまり、就職活動に支障が出ない範囲の副業であれば、「失業状態」として受け入れられることもあるのです。

実例:Wワーク中のAさんのケース

Aさんは正社員として本業に従事し、週末に月5万円程度の副業をしていました。本業を退職した後も副業は継続していましたが、ハローワークにて副業内容を申告し、週の労働時間が15時間以下であることが確認されたため、失業保険の受給が認められました。

その一方で、Bさんは副業の労働時間が週25時間を超えており、実質的に副業が「主業」となっていたため、失業保険の支給対象とはなりませんでした。

副業をしながら失業保険を受給する際の注意点

不正受給に該当しないよう、以下の点には十分注意しましょう:

  • 副業の内容・時間・収入は詳細に記録しておく
  • ハローワークの指示には正確に従い、報告を怠らない
  • 副業が就職活動の妨げになると判断されないよう注意する

不正受給が発覚すると、給付金の返還だけでなく、延滞金や罰則が課される可能性もあります。

まとめ:本業退職後も副業を続けながら失業保険を受け取るには

副業を継続している場合でも、失業保険を受け取れるケースは存在します。ただし、副業の実態が「主な収入源」になっていないかどうかが判断の分かれ目です。正確な申告とハローワークでの相談を通じて、自身の状況に応じた正しい手続きを行いましょう。

副業と失業保険の兼ね合いは複雑になりがちなので、最寄りのハローワークでの個別相談もおすすめです。

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