歯列矯正の80万円の医療費控除、いくら戻ってくるのか？

歯列矯正は一般的に高額な治療費がかかるため、医療費控除を利用して税金を軽減することができます。しかし、実際にどれくらい戻ってくるのか、気になるところです。この記事では、80万円の歯列矯正に対する医療費控除の仕組みと、戻ってくる金額について解説します。

1. 医療費控除とは？

医療費控除は、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合、その超過分を税金から差し引いてもらえる制度です。歯列矯正を含む医療行為も対象となりますが、対象となる費用や控除額には条件があります。

医療費控除を受けるためには、確定申告を通じて申請する必要があります。また、歯列矯正が医療費控除の対象となるためには、治療が「治療的な目的」であることが求められます。

医療費控除の額は、1年間に支払った医療費の総額から、保険金や給付金を差し引いた額を基に計算されます。さらに、自己負担額が10万円を超える部分が控除対象となります。

具体的な計算式は以下の通りです。

たとえば、80万円の歯列矯正費用を支払った場合、その全額が医療費控除の対象となるわけではありません。最初に10万円の自己負担分を差し引きます。そのため、実際に控除対象となるのは、80万円から10万円を引いた70万円となります。

控除額は、70万円からさらに保険金や給付金があれば、その分を差し引いて計算します。例えば、歯列矯正に対して保険適用があった場合、その金額を差し引くことになります。

実際に戻ってくる金額は、控除対象となる医療費額に基づく税率で決まります。日本の所得税率は累進課税となっているため、所得が高ければ高いほど税率が上がります。例えば、控除額が70万円の場合、その70万円に対する税額が戻ってくることになります。

一般的な目安として、税金が戻ってくる割合は、所得税と住民税を合わせて約10%～20%程度です。したがって、70万円の医療費控除の場合、税金が7万円～14万円程度戻ってくる可能性があります。

80万円の歯列矯正費用に対して医療費控除を適用すると、約7万円～14万円程度が戻ってくる可能性があります。控除額や戻ってくる金額は、所得税率や保険金の有無によって変動するため、事前に計算してみることをおすすめします。

医療費控除は確定申告を通じて手続きを行う必要がありますので、必要書類をしっかりと整え、期限内に申請を行いましょう。