メットライフ生命「サニーガーデンEX」はおすすめ?米ドル建て一時払い終身保険のメリットと注意点

生命保険

老後資金の運用や分散投資を検討する中で、メットライフ生命の「サニーガーデンEX(米ドル建て利率変動型一時払い終身保険)」の提案を受ける方も少なくありません。魅力的な利率や毎年の受取型などの仕組みに惹かれる一方で、為替リスクや商品特有の注意点も理解しておく必要があります。この記事では、サニーガーデンEXの特徴とともに、検討時に確認すべきポイントを解説します。

サニーガーデンEXとは?基本のしくみを確認

サニーガーデンEXは、米ドル建て・利率変動型の一時払い終身保険です。一括で保険料を支払い、その後、毎年一定額をドル建てで受け取る「年金受取型」のしくみが特徴です。

受取期間を設定でき、たとえば10年間に分割して毎年一定額を受け取る「定額方式」などがあります。また、死亡保障も備えているため、相続対策としても利用されます。

利率4.4%の魅力とその前提条件

商品によっては表面上の利率が4.4%と高く見えることがありますが、これは「予定利率」であり、保証されているものではありません。また、毎年の受取額から為替手数料・保険コストが差し引かれることにも注意が必要です。

実質利回りは、為替動向によって上下するため、円安時に契約し円高で受け取ると損失が出るリスクもあります。

米ドル建て商品の最大の注意点:為替リスク

ドル建て保険で最も重要なのが為替リスクです。たとえば1ドル=150円で契約しても、受取時に1ドル=120円になっていれば、円換算で約20%の減額となる可能性があります。

実際に、「契約時は円安だったが、受取開始時に円高になって損をした」というケースもあります。長期契約である以上、為替動向を読むのは難しいため、為替リスクをどの程度許容できるかが大切な判断基準となります。

余裕資金での活用は選択肢になり得る

仮に2,500万円が生活資金ではなく完全な余裕資金である場合、一部を外貨建て商品で分散投資するという考えは有効です。特に日本円資産に偏りがちな高齢層にとっては、インフレ対策や資産保全という意味で一理あります。

ただし、資産のすべてを外貨建て保険に投じるのではなく、国内の預貯金や株式ともバランスをとることで、安定した資産設計が可能になります。

毎年受取型にした場合の税務上の注意

毎年一定額を受け取ると、「雑所得」として所得税の課税対象になるケースがあります。特に一括受取と異なり、年金形式で受け取る場合は毎年の税金計算が必要になります。

受取総額や経過年数によって異なりますが、確定申告が必要な場合もあるため、税理士やFPに事前に確認しておくと安心です。

この商品はどんな人に向いているか

以下のような条件に当てはまる方には、サニーガーデンEXが選択肢のひとつとなるかもしれません。

  • ・為替リスクをある程度理解・許容できる
  • ・余裕資金で運用し、10年以上資金を拘束されても問題ない
  • ・相続税対策として生命保険を活用したい
  • ・死亡保障と年金受取の両方にメリットを感じる

反対に、為替変動が気になる方や、年齢的に資金の流動性が重視される方には向かない場合もあります。

まとめ:加入前に「目的」と「リスク」を見極めよう

メットライフ生命の「サニーガーデンEX」は、魅力的な利率と死亡保障を兼ね備えた資産運用型保険です。しかし、その魅力には為替リスクや税務上の課題も伴います。

加入を検討する際には、単に利率の高さだけで判断せず、自身のライフプラン・資産のバランス・リスク許容度を総合的に見直し、必要であれば複数のFPや金融機関の意見を聞いてみましょう。

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