子どもの進学を考えると、学費の負担に不安を感じる家庭は少なくありません。特に専門学校は私立が多く、学費も決して安くはありません。しかし、学資保険と奨学金制度を上手に活用すれば、家計に大きな無理をかけずに進学を実現することは十分可能です。本記事では、実際に200万円の学資保険しかない状況でも進学を目指す方法を具体的に解説します。
専門学校の学費はどれくらい?
文部科学省の調査によれば、専門学校(私立)の年間平均学費は約100万円〜150万円程度です。2年間通うと合計で200万円〜300万円前後になります。
この金額には入学金、授業料、施設費などが含まれており、特に医療系・美容系・デザイン系の学科は学費が高くなる傾向にあります。
200万円の学資保険でどこまで賄えるか
手元にある学資保険が200万円あれば、初年度の入学金や授業料には十分対応できるケースが多いです。2年制の専門学校であれば、1年目にまとまった支払いを行い、2年目以降を別の手段でカバーするという戦略も取れます。
例えば、1年目に120万円を使用し、残りの80万円で2年目の授業料の一部を補う形が考えられます。
奨学金制度を活用する
学資保険だけで全額を賄えない場合は、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金制度を活用しましょう。JASSOには以下の2種類があります。
- 第一種(無利子)
- 第二種(有利子・低金利)
いずれも進学前の「予約採用」が可能で、高校3年時に学校を通じて申し込みます。世帯収入や学力基準により選考されますが、近年は基準が緩和されており、多くの学生が利用しています。
また、給付型奨学金(返済不要)制度もあり、住民税非課税世帯やそれに準ずる世帯は申請可能です。
学費以外に必要な費用とその対策
専門学校の学費だけでなく、教材費・交通費・生活費なども必要になります。以下のような支援も検討しましょう。
- 高等教育の修学支援新制度(学費の減免と給付型奨学金)
- 自治体や地域団体による奨学金・助成制度
- 母子・父子家庭向け支援金
また、学校によっては奨学生制度や学費免除制度を独自に設けている場合もあるため、志望校のウェブサイトや資料請求で確認しておくと安心です。
実際に奨学金を利用して進学した例
例えば、高校卒業時点で学資保険200万円、その他貯金はなしの家庭で、子どもが美容専門学校に進学した事例があります。1年目は学資保険を活用、2年目はJASSO第二種奨学金(月額5万円)とアルバイト収入で学費と生活費を補いました。
その家庭では、進学前に進路相談やファイナンシャルプランナーによる無料相談を受け、支援制度を最大限に活用する道を見出していました。
まとめ:早めの情報収集と行動がカギ
専門学校への進学は、200万円の学資保険と奨学金の組み合わせで十分実現可能です。金銭的に厳しい状況でも、利用できる制度を把握し、正しいステップを踏むことで、将来の進路を諦める必要はありません。
不安がある方は、高校の進路指導担当や地域の教育支援窓口、またはJASSOの公式サイトなどで情報を得て、必要な支援を早めに受けられるよう準備を進めましょう。
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