共働き世帯の平均年収は本当に800万円?統計データと生活実態から読み解くリアルな収入事情

家計、貯金

近年、「共働き世帯の平均収入は800万円」といった情報を耳にすることがありますが、果たしてそれは本当なのでしょうか?本記事では、最新の統計データをもとに、共働き夫婦の年収事情を詳しく解説します。

共働き世帯の平均年収は本当に800万円前後?

厚生労働省「国民生活基礎調査」や総務省「家計調査」などによると、共働き世帯の平均年収はおおよそ750万〜850万円程度とされています。

ただしこの平均には、年収1000万円以上の高所得世帯も含まれるため、中央値(世帯のちょうど真ん中の収入層)では650〜700万円程度になるとされています。

世帯年収800万円のイメージと内訳例

例えば、夫:年収500万円+妻:年収300万円=合計800万円というケースが考えられます。これは多くの正社員夫婦や正社員+パート勤務の組み合わせでよく見られる構成です。

夫婦ともに正社員(年収400万円×2)というパターンもあり、共働きの就労形態によってバリエーションが広がります。

平均収入の地域差や年齢差も考慮が必要

東京・神奈川・愛知などの都市部では共働きでも年収が高くなる傾向があり、地方では同じ職種でも収入が100万円以上低くなるケースも珍しくありません。

また、年齢によっても収入は変化します。30代前半の共働き夫婦と40代後半の夫婦では、昇給やキャリア形成による収入差が大きく出るため、「平均」という言葉だけでは実態を見誤る可能性があります。

実際の生活感覚と収支のバランス

共働き世帯で年収800万円あっても、住宅ローン、保育料、教育費、老後資金の準備などが重なれば可処分所得(使えるお金)は意外と少ないのが現実です。

たとえば、都内で子ども2人を育てる家庭では、年間支出が700万円近くに達することもあり、「年収800万円=ゆとりがある」とは一概に言えないのが現代の共働き家庭の実情です。

世帯年収を正しく捉えるために意識したいポイント

  • 平均値より中央値を見る:実際のボリュームゾーンを把握しやすくなります。
  • 手取りベースで考える:額面収入と実際に使えるお金は大きく異なる。
  • ライフステージを踏まえる:同じ年収でも子育て中と独身では支出構造がまったく異なる。

まとめ:共働き世帯の「800万円」は平均だが一概に余裕とは言えない

共働き世帯の平均年収が800万円前後というのは統計的にはおおむね正しい数値ですが、生活のゆとりや実感とは直結しないというのが実情です。

大切なのは、収入の多寡よりも、家計管理やライフプランの立て方。平均に惑わされず、自分たちに合った収支バランスを見つけることが、共働き生活を豊かにする鍵と言えるでしょう。

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