転職直後にケガや病気で病院にかかる必要があると、健康保険の切り替えが間に合わないケースに戸惑う方も少なくありません。特にマイナンバーカードを健康保険証として使っている場合、表示される保険者情報が旧職場のままであると不安になりますよね。この記事では、転職時におけるマイナ保険証の運用や受診時の注意点を詳しく解説します。
転職時の健康保険の切り替えタイミングとは?
一般的に、会社を退職すると健康保険の資格は退職日で失効します。そして新しい職場での保険加入は、入社日から有効となりますが、保険証の発行やマイナ保険証の反映には数日〜数週間かかることもあります。
この「切り替え待ち期間」中に医療機関にかかると、マイナ保険証での確認が旧保険者のままであるため、保険証として使えない可能性があり、いったん医療費を全額自己負担(10割)で支払う必要が生じることもあります。
10割負担を避けるための3つの対策
① 保険証が届くまで通院を控える:可能であれば数日待って保険証の到着を待ち、その後に受診することで3割負担で受診できます。
② 全額負担でも「領収書・明細書」を必ず保管:保険証が届いたあと、会社経由で保険組合に「療養費支給申請」をすれば、差額分(7割分)が後日返還されます。
③ 医療機関に事情を説明し「一時保留」にしてもらう:一部の病院では、保険証の発行待ちであることを伝えると、支払いを一時的に保留にしてくれる対応もあります。
マイナ保険証はリアルタイム反映ではない
マイナンバーカードで保険証利用登録をしていても、保険者が切り替わるには日数が必要です。情報がマイナポータルに反映されるのも新しい保険者からの登録情報が届いた後です。
つまり、マイナ保険証はあくまで健康保険証の情報表示の手段にすぎず、実際の資格とは一致しないこともあるため注意が必要です。
空白期間の「国保」加入は必要?
退職から再就職まで1日でも空く場合、原則としてその1日分をカバーするため国民健康保険に加入すべきとされています。
しかし、次の会社での保険加入が確実で、しかも1日程度の空白であれば実務上はそのままスルーされることも多く、国保未加入による罰則は基本的にありません。ただし、万が一その日に事故や受診があれば、保険なし扱いとなる可能性があるため注意が必要です。
まとめ:マイナ保険証の情報は「遅延あり」を前提に
転職時は、マイナ保険証が旧保険者情報のままになる期間があることを理解し、急な受診時には全額支払いが発生する可能性を見越して準備しておくと安心です。
最も確実なのは、会社からの保険証が届いた後に受診すること。それが難しい場合は、受診時に状況を説明し、領収書を必ず保管して後日清算の手続きを取りましょう。
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