失業保険を受給中に短時間のアルバイトをしていた方が、保険終了後にそのまま勤務時間を増やして働き続けることは違法なのか、不安に感じる方は少なくありません。実際のところ、ルールを正しく理解して手続きさえ行えば、問題なく勤務を続けることが可能です。本記事では、失業保険と労働時間の関係、アルバイトからフル勤務へ移行する際の注意点を解説します。
失業保険中のアルバイトの基本ルール
失業保険受給中であっても、週20時間未満であればアルバイトは可能です。ただし、必ずハローワークへの申告が必要です。働いた時間や賃金に応じて、その日の基本手当が一部減額される場合があります。
たとえば、週2日・1日4時間のカフェバイトをしていたBさんは、求職活動を継続しながら失業手当を受給していました。就業日数を正確に申告し、問題なく給付を受け続けられた実例です。
失業保険が終了した後は働き方の制限はある?
失業保険の給付期間が終了すれば、勤務時間や勤務形態に関する制限は一切なくなります。つまり、週20時間未満で働いていた職場で、週5日フルタイムで働くことは法律上何ら問題はありません。
違法となるのは、失業手当を受給している期間中に「実際には就職していたのに報告せず手当を受け取っていた場合」など、虚偽の申告をしたケースです。給付終了後の就業拡大は自由です。
バイトからフルタイムに切り替える場合の手続き
勤務時間を増やす際は、雇用契約の変更が必要になることがあります。特に社会保険(厚生年金・健康保険)への加入対象になる場合、雇用主からの手続きが必要です。
また、勤務時間が週20時間を超えた時点で「被用者保険(社会保険)」の加入が義務付けられるケースがあるため、労働条件通知書などを確認しながら、しっかり対応しましょう。
フル勤務に切り替えるときの実例とアドバイス
たとえば、Cさん(30代女性)は失業保険中に週3日の事務バイトを行っていましたが、給付終了後、同じ会社で正社員登用されました。社会保険への加入や、労働契約の締結などが必要でしたが、特にトラブルもなくスムーズに移行できました。
このように、正しい流れを踏めば、バイトからフル勤務への変更は何も問題ありません。事前に会社と話し合い、雇用条件を文書で確認することが重要です。
不正受給とみなされないための注意点
問題となるのは、失業保険を受け取っている期間に、すでに「事実上の就職」状態であったことを隠していた場合です。たとえば、保険受給中にフルタイム勤務していたのに週20時間未満と申告していた場合は、後に不正受給とされることがあります。
こうしたトラブルを避けるためにも、バイトの内容や日数、時給などは失業認定申告書に正確に記載し、ハローワークと相談しながら進めましょう。
まとめ:失業保険後のフル勤務は問題なし、正しい手続きが鍵
失業保険終了後に勤務時間を増やして働くこと自体は違法ではなく、むしろ自然な流れとも言えます。大切なのは、受給中の就労内容を正確に申告し、不正受給とみなされるような行為を避けることです。
保険終了後にフルタイムで働く場合は、雇用契約の確認や社会保険加入の有無などをチェックし、安心して新しい働き方へと移行していきましょう。
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