マイカーローンを新たに申し込んだ際、以前よりも良い条件(年収や完済実績など)にもかかわらず、提示された金利が上昇していると驚くことがあります。この記事では、マイカーローンの金利が上がる背景について、金融機関の審査基準や社会情勢も踏まえて詳しく解説します。
なぜマイカーローンの金利が上がるのか?
金利の上昇は個人の信用力だけでなく、市場の金利環境や金融機関の方針変更が影響します。たとえ年収が上がっても、全体の金利水準が上がっていれば審査結果に反映されるのです。
たとえば、SBIネット銀行のマイカーローンは市場金利や社内リスクポリシーに応じて日々見直されており、タイミングによっては以前よりも不利な条件になることがあります。
優遇金利は常に保証されるわけではない
金融機関が提示する「優遇金利」は、申込者の信用情報だけでなく、過去の取引実績、取引口座の有無、住宅ローンの契約状況なども総合的に加味されます。たとえ以前に優遇を受けていたとしても、現在の金融商品との付き合いが希薄であれば、優遇が得られないこともあります。
実際、SBIネット銀行の場合、給与受取や住宅ローンの利用があると金利が0.1〜0.3%引き下げられる特典があります。今回、地銀に貯蓄を置いているという点が、優遇対象外となった可能性も考えられます。
完済実績は必ずしもプラスには働かない?
過去に繰上げ返済をして完済した実績は、一見するとプラス評価に思えますが、金融機関によっては「予定より早く返済された=利息収入の減少」と受け取る場合もあります。
ただしこれはあくまで一部の金融機関に限った見方で、多くの場合は「計画的かつ健全な返済能力がある」として評価される傾向にあります。
申請金額の増加とリスク評価
今回の申請金額が以前よりも大きいという点も金利上昇の要因のひとつです。借入金額が大きくなれば、その分金融機関のリスクも増すため、金利を引き上げてリスクヘッジする場合があります。
また、ローンの年数(返済期間)が同じでも、総額が多ければ債務者の返済能力に対して慎重な評価が下されることは珍しくありません。
信用情報に異常がないかをチェックする
金融機関は審査時に個人信用情報機関の情報を参照します。転職もなく延滞もないはずなのに金利が上がっている場合は、自身の信用情報に何らかの異変(たとえばクレジットカードの利用限度額の増減や他のローン契約など)があるかもしれません。
CIC(指定信用情報機関)などで自分の信用情報を取り寄せてみるのも有効です。
まとめ:金利が上がる背景は複合的
マイカーローンの金利が上がる原因は、個人の条件だけでなく、金融機関の方針、市場金利の変動、申請金額や取引実績の有無など多岐にわたります。
過去の実績だけでなく、現在の利用状況や申込内容が影響することを踏まえ、他の金融機関のローン商品との比較や、金利交渉を前提とした申請も検討してみましょう。
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