新社会人として働き始めたばかりの方にとって、年金関連の通知は分かりづらく、不安を感じる原因にもなります。特に、「厚生年金に加入しているはずなのに、なぜか国民年金の未納通知が届いた」というケースは少なくありません。本記事では、その背景や原因、具体的な対処方法について詳しく解説します。
厚生年金と国民年金の違い
まず基本として、年金制度には2つの柱があります。ひとつは自営業やフリーターなどが加入する「国民年金(第1号被保険者)」、もうひとつは会社員や公務員が対象の「厚生年金(第2号被保険者)」です。厚生年金に加入していると、同時に国民年金にも自動的に加入している扱いになり、保険料も会社が天引きで納めています。
つまり、会社員が国民年金の支払いを個別に行う必要はありません。
未納通知が届く主な原因
厚生年金に加入しているのに国民年金の未納通知が届く場合、以下のような原因が考えられます。
- 会社からの加入手続きが遅れている
- 年金機構に情報が正しく届いていない
- 就職時に住所変更などの手続きが漏れている
- 4月〜6月の一時的な未加入期間が発生している
とくに新卒入社の場合、就職前の3月末までに学生だった方は、3月まで国民年金の対象者であった可能性が高く、4月の加入情報とのタイムラグで通知が届くことがあります。
放置はNG!通知が来たらすぐ確認を
通知をそのまま放置してしまうと、未納扱いが続き、将来の年金受給額や信用情報に影響が出る可能性があります。まずやるべきことは以下の2点です。
- 会社の人事担当に「厚生年金の加入手続きが完了しているか」確認
- 最寄りの年金事務所に連絡し、状況を説明
「基礎年金番号」や「会社の名称」を手元に用意しておくと、確認がスムーズに進みます。
実際の相談例と解決方法
例えばある新卒のAさんは、4月に就職して厚生年金に加入したはずが、6月に国民年金の未納通知が届きました。会社に確認したところ、「年金の手続きは5月に行った」とのことで、年金機構に登録が遅れていたことが原因でした。
年金事務所に電話をして事情を説明したところ、「特に支払いの必要はなく、厚生年金の情報が反映されれば自動的に修正されます」との案内を受けて安心できたとのことです。
未納期間の有無を確認する方法
日本年金機構の「ねんきんネット」に登録すれば、自分の年金記録をWeb上で確認できます。数か月後でも反映がない場合、正式な記録の漏れや登録ミスがある可能性があるため、文書での確認も検討しましょう。
また、引っ越し後に住所変更を届け出ていない場合、通知が旧住所に届いていることもあるため、市区町村役場にも確認しておくと安心です。
まとめ:通知が届いたら焦らず行動しよう
厚生年金に加入しているにもかかわらず国民年金の未納通知が届いた場合、多くは情報反映の遅れが原因です。会社や年金事務所に早めに連絡して確認することで、誤った支払いを防ぎ、将来のトラブルも回避できます。
「通知=すぐに支払いが必要」というわけではないので、落ち着いて正確な情報を集め、必要な手続きを行いましょう。
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