車両保険は、愛車を守るために欠かせない保険のひとつですが、その補償額である「時価額」は時間とともに変動していきます。車の年式が古くなったり走行距離が増えるにつれて価値が下がるように、車両保険の金額も変化します。本記事では、車両保険の更新時期や時価額の変動、走行距離の報告の有無などをわかりやすく解説します。
車両保険の補償額はどう決まる?
車両保険の補償額(保険金額)は、保険を契約した時点での車の「時価額」を基準に設定されます。時価額とは、同じ車種・年式・走行距離などをもとにした中古市場における適正価格のことです。したがって、購入から年数が経過するごとにこの金額は下がっていきます。
例えば、300万円で購入した新車でも、2年後には時価額が220万円、5年後には150万円というように段階的に減少していくのが一般的です。
自動車保険の契約は基本的に“1年更新”
多くの自動車保険は1年契約で、毎年更新する必要があります。更新時には保険会社が最新の車両情報や等級などをもとに新しい保険料を提示し、契約者が内容を確認・納得した上で継続手続きを行います。
なお、契約更新は自動的に案内が届くため、毎年の保険料や補償内容を見直す絶好のタイミングでもあります。
走行距離の報告義務はあるのか?
走行距離については、保険加入時に申告する必要があります。例えば「年間5,000km以下」「5,000〜10,000km」などの区分が設けられており、走行距離が少ないほどリスクが低いと判断されて保険料も安くなる傾向があります。
ただし、毎年の更新時に必ず走行距離の報告を求められるわけではありません。保険会社によって対応は異なりますが、自己申告が基本であり、実際の走行距離を証明する書類提出などは求められないことが多いです。
車両保険を見直すタイミングとポイント
以下のようなタイミングでは、車両保険の見直しを検討するのが良いでしょう。
- 年式が5年以上経過して時価額が大幅に下がったとき
- 走行距離が増えて車の価値が下がってきたとき
- 保険料が高く感じられるようになったとき
車両保険を外す、あるいは補償範囲を縮小することで、保険料の削減につながる可能性もあります。
実際に車両保険を続けるかどうかの判断例
たとえば5年落ちの車で時価額が100万円を切った場合、「車両保険に入っていても、保険金額が少ない割に保険料が高い」と感じることがあります。このような場合は、車両保険を見直して、対人・対物中心の保険に切り替える方もいます。
ただし、ローン返済中である場合や、万が一の事故による修理費用に備えたいという場合には、時価額が低くても車両保険を継続する価値はあります。
まとめ:毎年の更新と走行距離の自己申告が基本
車両保険は年に一度の更新が原則で、補償額は年々下がっていきます。走行距離の報告は義務ではなく、基本的には契約時の自己申告によるものです。大切なのは、自身のカーライフスタイルと車の価値に応じて、定期的に補償内容を見直すこと。過不足のない保険内容で、安心かつ無駄のないカーライフを送りましょう。
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