キャッシングを利用しながら生活費を補い、将来的に定期預金の満期金で完済を目指すという計画は、一見堅実な選択に見えるかもしれません。しかし、高金利ローンを長期間放置すると、利息負担が膨らみ、想定よりも大きなリスクを抱える可能性があります。この記事では、年18%のキャッシングと定期預金満期の組み合わせによる返済計画について、分かりやすく解説していきます。
年18%の金利は非常に高い水準
年18%というキャッシングの金利は、一般的なカードローンの上限に近く、非常に高い水準です。仮に元金100万円を7年間借り続けた場合、単純計算で利息だけでも126万円となり、総返済額は226万円に達します。
この金利は複利ではなく単利での概算ですが、実際には毎月返済があるため、利息の計算方法はもう少し複雑になります。それでも、長期で借り続けると利息の割合が大きくなり、元金の倍近い負担になることもあるのです。
仕組み定期預金の満期金で完済できるのか
7年後に仕組み定期預金が満期を迎え、226万円の資金が得られるのであれば、100万円の元金と126万円の利息を合わせたキャッシングの返済に充てることは可能です。
しかし、その間に利息が滞ったり、想定よりも出費がかさんだりすると、計画は崩れてしまいます。また、仕組み定期預金は途中解約が難しいものが多く、万一キャッシュが足りない場合に柔軟な対応が取れないという点もリスクです。
キャッシングを分割返済する場合の仕組み
通常、キャッシングを利用すると、返済額の一部が利息に充てられ、残りが元金の返済に充てられます。例えば、月に5万円返済しても、その多くが利息に消える場合、新規借入残高は減りにくく、実質的には「借りて返してを繰り返している」状態になります。
こうしたケースでは、元金がなかなか減らないため、返済しているつもりでも実際は残高が増え続けるという事態もあり得ます。
利息がもたらす将来の圧迫をどう回避するか
生活費の補填のためとはいえ、高金利ローンを長期で抱えるのは非常にリスキーです。以下のような対策を検討しましょう。
- 低金利の借換えローンを探す
- 親族からの一時的な借入(返済計画がしっかりしていれば)
- 生活費の見直しと支出削減
- 副収入や一時収入を繰上返済に充てる
一度でも金利を下げられれば、総利息の負担は大きく軽減されます。
実例:100万円のキャッシングを7年間続けた場合
以下は年18%の金利で100万円を7年借り続けた場合のシミュレーションです(毎月利息のみを払い続けた場合)。
年数 | 累積利息(概算) | 元金残高 |
---|---|---|
1年 | 180,000円 | 1,000,000円 |
3年 | 540,000円 | 1,000,000円 |
5年 | 900,000円 | 1,000,000円 |
7年 | 1,260,000円 | 1,000,000円 |
このように、返済をしない限り元金は減らず、利息が雪だるま式に増えていきます。
まとめ:高金利キャッシングは短期利用が基本
生活費不足を補うためのキャッシングは一時的な手段と考え、なるべく早く返済計画を立てることが重要です。特に年18%の高金利ローンは長期間放置すべきではなく、定期預金の満期まで放置するという発想は非常にリスクが高いです。
今後の負担を軽減するためにも、今から少しずつでも繰上返済を進めたり、金利の低い借換先を探したりすることをおすすめします。金融機関の無料相談窓口なども活用し、現実的で無理のない選択を検討しましょう。
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