住信SBIネット銀行では定期預金の金利キャンペーンに加え、現金プレゼントなどの特典が付くことがあります。特に「金利+現金プレゼント=実質利回り0.85%」のようなキャンペーンが注目されていますが、果たして「金利のみ0.85%」と比べて本当にお得なのでしょうか?この記事では、税引き後の利回りまで考慮した比較と、銀行側のメリットまで詳しく解説します。
キャンペーンの仕組みとは?
住信SBIの定期預金キャンペーンでは、基本金利に加え、期間中の預け入れ金額に応じて「一時金(現金プレゼント)」が付与される形式が多く見られます。たとえば「金利0.3% + 現金プレゼントで実質利回り0.85%」というように、総合的に高利回りをアピールする方式です。
このような設計は、見かけの金利ではなく、最終的なリターンの高さで預金者を引きつける戦略といえるでしょう。
金利と現金プレゼントの比較:税金面で差は?
通常の定期預金の利息には20.315%の税金(所得税+住民税)がかかります。つまり、表面金利が0.85%でも、実際に受け取るのは約0.68%程度になります。
一方、キャンペーンで付与される現金プレゼントは「一時所得」扱いとなることが一般的で、金額が少額かつ非課税枠内(年間50万円以内)であれば、税金がかからないケースが多いのです。
したがって、税引後の手取りベースで比較すると「金利0.85%」より「金利+現金」の方が有利になるケースが少なくありません。
実例で比較:100万円を6ヶ月預けた場合
項目 | 金利0.85% | 金利0.3%+現金1,750円 |
---|---|---|
利息(税引前) | 4,250円 | 1,500円 |
税引後利息 | 約3,388円 | 約1,195円 |
現金プレゼント | なし | 1,750円(非課税) |
合計受取額 | 約3,388円 | 約2,945円 |
このように、税制の違いにより、表面金利では高く見えても実際の手取りでは差が縮まることがあります。
なぜ銀行は現金プレゼント形式を好むのか?
銀行にとって、利息は預金保険料や金融庁の監督下で規制がある一方、キャンペーンでの現金プレゼントは広告費扱いで自由度が高く、柔軟に設計できるメリットがあります。
また、キャンペーンで獲得した預金者を他サービス(住宅ローンや証券口座など)に誘導することができれば、LTV(顧客生涯価値)も高くなり、ビジネス上有利になるからです。
預金者にとっての賢い選び方
- 税引き後の実質利回りを必ず比較
- 現金プレゼントの条件(預入金額・期間・付与時期)を確認
- キャンペーンページや注意事項を熟読して「もらい忘れ」を防ぐ
- キャンペーン対象になるには専用エントリーが必要な場合もあるので注意
まとめ
住信SBIネット銀行の「金利+現金」キャンペーンは、表面金利だけでは見えない実質利回りの高さが魅力です。特に税制面で有利なケースが多く、うまく活用すれば「金利0.85%単体」よりもお得になる可能性があります。
条件や注意事項をよく確認して、自分にとって最もメリットのある選択をしましょう。
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