障がいのある家族を支える中で「金銭管理」と「食の支援」をどう両立させるかは、多くの人が直面する課題です。身内ゆえに善意で行っている行動が、のちに不透明に見えるリスクもあるため、適切な方法で管理することが大切です。この記事では、料理を届けている家族がどこまで費用を計上してよいか、家計簿のつけ方など実例を交えて解説します。
支援にかかる費用は記録しても問題なし
まず前提として、家族の支援の中で発生した費用を家計簿に計上することは問題ありません。特に本人の生活に直接関わる内容(食事・日用品・弁当代など)であれば、レシートがない場合でも記録を残すことは大切です。
例えば「〇月〇日 夜食 差し入れ弁当 550円」や「夕食(きんぴら・肉じゃが)500円」など、目安の金額でも「明朗な記録」が後から役立ちます。
家計簿には「主観的金額」でもOK?
自分の家庭の食材から作った料理を届けた場合、金額を記録していいか悩むことがあります。明確なルールはありませんが、次のような方法が有効です。
- 市販弁当と比較した「相場価格」で記録
- 材料費の概算を記入(例:豚肉80g+人参1本など)
- 「家庭内支援費」として月の上限を設ける(例:月3,000円まで)
こうすることで、金銭の透明性が高まり、他の親族(例:姉など)からも説明がつきやすくなります。
記録の透明性は“将来の保身”にもつながる
将来的に、弟さんの通帳や支出記録を誰かが確認する事態があった際、「なぜこの出費があるのか?」という疑問を避けるためにも、細かい記録は自分自身を守る手段にもなります。
特に福祉関係者や成年後見制度を利用する可能性がある場合には、支出理由と金額の記録が信頼材料になります。
買うのと作るの、どちらが正解?
弁当を買うか、自炊したものを届けるかは支援する側の負担によります。市販品はレシートがあり記録しやすい利点がありますが、栄養面では自作のほうが優れています。
例えば、夜食として「スーパーの弁当」だとワンパターンになりがちですが、自作なら野菜や魚など栄養のバランスも考慮できます。金額が不明瞭になるのを避けたい場合には、自作の食事1食=500円など基準を設けて記録する方法がおすすめです。
他の家族との情報共有も忘れずに
「姉が感謝してくれる」とのことですが、念のため支援内容と支出の記録を定期的に共有することもトラブル予防になります。Googleスプレッドシートなどで管理すると、他の家族が内容を確認しやすくなります。
また、できれば月ごとの支出を印刷して通帳と一緒に保管しておくと、第三者にも明確な証明になります。
まとめ:善意の支援でも金銭管理は明朗に
家族だからこそ「感謝されて終わり」で済ませず、自分の負担を正当に記録・精算することが大切です。手間はかかりますが、「あとで説明がつく管理」を心がけることで、支援を続けやすくなります。
不安になった時は、地域の福祉窓口や社会福祉士に相談することも一つの手段です。兄弟で支え合う形を守るためにも、金銭的な透明性を大切にしましょう。
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