傷病手当金の計算方法と支給額の算出例【派遣社員の場合】

傷病手当金は、働けなくなった場合に一定の支援をするために支給される金銭です。今回は、派遣社員の方が2024年11月から働き、2025年10月に傷病手当金の支給開始日を迎えた場合の計算方法について解説します。

傷病手当金の計算基準

傷病手当金の支給額は、通常、給与の一定割合で計算されます。具体的には、支給開始日前の直近の給与を基に計算されるため、給与が安定していることが重要です。もし、けんぽ加入期間が12ヶ月未満の場合、支給額は「支給開始日の属する月以前の直近の継続した各月の標準報酬月額の平均」で決定されます。

質問者の場合、2024年12月から2025年9月までの期間で総支給額が209万円となっています。この場合、まずはその期間の総支給額を基に、月ごとの平均額を計算します。

計算式は以下の通りです。

月平均支給額 = 209万円 ÷ 10ヶ月 = 20.9万円

この金額が、傷病手当金の算定基準となります。

傷病手当金は、基本的に「標準報酬月額の約3分の2」が支給されます。したがって、月額20.9万円の場合、支給される金額は次のように計算されます。

支給額 = 20.9万円 × 2/3 ≒ 13.93万円

したがって、2025年10月から支給される傷病手当金は、約13.93万円となります。

傷病手当金を受け取るためには、以下の条件が必要です。

これらの条件を満たしていない場合、傷病手当金の支給が受けられないこともあるので、事前に確認しておくことが重要です。

傷病手当金の支給額は、過去の給与額を元に計算されます。質問者の場合、総支給額209万円を基に、約13.93万円の傷病手当金が支給される計算となります。支給額を正確に把握するためには、月ごとの支給額や保険加入期間をしっかり確認しておくことが重要です。