扶養内で働くパート主婦にとって「130万円の壁」は非常に重要なラインです。年末が近づくにつれて、「いくらまで働いていいのか」「どこでセーブするべきか」と悩む方も多いはず。本記事では、130万円未満で働く場合に意識すべきポイントや、賢く収入調整をするための考え方を解説します。
扶養の130万円の壁とは?
130万円の壁とは、配偶者の健康保険の「扶養」に入るかどうかを分ける基準額です。年収130万円未満であれば、健康保険の扶養に入ることができ、保険料の自己負担はありません。一方、130万円以上になると自身で健康保険に加入する必要があり、年間10万円〜20万円程度の保険料負担が発生します。
なお、106万円の壁や150万円の壁などもありますが、配偶者の会社の健康保険制度や企業規模により影響の有無が変わるため、必ず自身の家庭状況を確認しておきましょう。
実際に働く金額の目安はどれくらい?
最も多くの方が目指しているのは「128万円〜129万円台」です。これは突発的な残業や交通費精算、賞与などの収入増加を考慮したバッファ(余裕)を確保するためです。
たとえば、128万円を目標に設定すれば、繁忙期の急なシフト増加や年末の手当などがあっても、130万円をオーバーしにくくなります。
【例】時給1,100円で週20時間勤務(月約88,000円) × 12ヶ月 = 約105万円
このように、週ごとの勤務時間や月給をもとに年間見込み額を試算しておくと安心です。
残業・手当・交通費精算に要注意
年末は繁忙期でスタッフの欠勤や残業が増える傾向にあります。特に気をつけたいのは次のような要素です。
- 残業手当(時給の1.25倍)
- 年末年始特別手当
- 交通費の精算タイミング
「ギリギリ129万円まで働こう」と思っていても、こうした追加収入で超えてしまうケースも多いため、11月・12月の働き方には柔軟性が必要です。
収入の試算と管理はどうする?
Excelや家計簿アプリを使って、月ごとの給与を記録・試算しておくとよいでしょう。「収入の累計額」「今月いくらまで働けるか」「残りの余裕額」などを常に確認できる仕組みがあると安心です。
また、パート先の給与担当者に「年収130万円未満にしたい」旨を伝えておくことで、シフト調整や手当計算の際に配慮してもらえるケースもあります。
扶養を外れる選択肢も視野に入れる
近年では、あえて130万円以上を目指して「自分で社会保険に加入する」という選択を取る人も増えています。例えば、年収150万円以上で働ける見込みがあるなら、扶養を外れた方が手取りが増える場合も。
扶養内にこだわる理由が「保険料の節約」だけであれば、長期的なキャリアプランや収入見込みも含めて一度見直してみる価値はあります。
まとめ:130万円未満で働くなら「128万円前後」が安全ライン
130万円の扶養の壁を意識するなら、目標は128万円前後に設定するのが安全です。突発的な収入増加に備え、余裕を持った年収管理を心がけましょう。
定期的な収入試算や、勤務先との連携も大切なポイントです。「無理なく」「安心して」働くための一助となれば幸いです。
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