大学生が複数のアルバイトを掛け持ちしている場合、年収の計算は少し複雑です。特に、収入に対する税金や交通費が絡むと、どれを含めて年収に算入すべきかが分からなくなりがちです。この記事では、年収計算の基本と、税法上の「収入の壁」について解説します。
1. 年収の計算に含めるべき項目
年収を計算する際、基本的に含めるべきは「給与」と「その他の手当」です。交通費に関しては、通常、実費として支給されるものであり、課税対象とはならないため、年収に含める必要はありません。ただし、もし交通費が給与の一部として支給されている場合は、それも年収に加算されることになります。
アルバイトで給与所得があり、その中に所得税が引かれている場合、その金額はそのまま年収に算入されます。所得税の引かれた後の手取り額ではなく、税引き前の総額が年収としてカウントされる点を覚えておきましょう。
2. 123万円・150万円の壁とは?
「123万円の壁」とは、扶養控除を受けるために必要な年収額のことを指します。税法上、年収が123万円を超えると、配偶者控除の適用外となり、所得税の支払いが発生する可能性があります。
一方、150万円の壁は、健康保険や社会保険に関連しています。年収が150万円を超えると、社会保険への加入義務が生じます。この金額を超えると、アルバイト先で社会保険料を負担する必要が出てきます。
3. バイトAとバイトBの収入計算
質問の例では、バイトAとバイトBの両方で給与を受け取っており、それぞれに交通費や所得税が関連しています。年収を120万円に抑えたい場合、バイトAとバイトBの両方の総額が合計120万円に収まるように調整する必要があります。
例えば、バイトAが60万円、バイトBが50万円の収入で、所得税が引かれている場合、交通費は収入に含まれないため、実際に税金が引かれる前の金額を年収に算入します。したがって、交通費は含まず、実際に支払った給与のみを合計して年収を計算しましょう。
4. 年収の管理と調整方法
年収を管理するためには、バイト先での収入合計をしっかり把握し、どの項目が税金の対象であるかを理解しておくことが大切です。また、収入が多すぎて社会保険の加入が必要になりそうな場合、給与調整やシフト調整を行うことも選択肢としてあります。
もし、年収を123万円または150万円以内に抑えたい場合、給与額や所得税を事前に計算して、無理のない範囲で働くことをおすすめします。
まとめ
年収を計算する際には、交通費が給与の一部として支給されていない限り、基本的には給与額だけが計算の対象となります。また、「123万円の壁」と「150万円の壁」には税制や社会保険の影響が関わるため、年収を調整する際にはこれらを考慮して計画を立てることが重要です。自分の収入と税金、社会保険の関係を理解し、賢く働きましょう。
コメント