地震による被害は建物だけでなく、周囲の構造物や所有物にも及ぶことがあります。とくに自宅敷地内のブロック塀が倒壊し、駐車中の車両が損傷した場合、その補償の対象がどこにあるのかは非常に重要なポイントです。本記事では、JA共済の建物更生共済(むてきプラス)における補償範囲について詳しく解説します。
建物更生共済の補償対象とは?
JA共済の「建物更生共済(むてきプラス)」は、原則として住宅やその付属設備(門、塀、物置など)を補償対象としています。この共済は、火災・風水害・地震などの災害時に、対象となる建物の損害に対して共済金を支払う仕組みです。
たとえば、地震により建物の外壁が損傷した場合や、門・塀が崩れた場合には、一定の条件のもとで共済金が支払われる可能性があります。
車の損害は補償される?結論はNO
自家用車が共済金の対象になるかどうかについては注意が必要です。結論から言うと、「建物更生共済」では車両の損害は補償対象外です。
これは、車両は「建物」や「家財」として取り扱われないためです。たとえ自宅の敷地内に駐車されていても、建物付属の一部とは見なされず、車に対する補償は別の契約(たとえば自動車共済や自動車保険)で対応することになります。
地震でブロック塀が崩れて車が損傷した場合の補償
たとえば、次のようなケースを考えてみましょう。
地震で自宅のブロック塀が倒壊し、自宅の駐車場に停めていた自分の車に直撃し、損傷したという場合。この場合、建物共済からはブロック塀の損害に対して共済金が支払われる可能性がありますが、自動車への損害に対する補償は含まれません。
車両損害の補償を受けるには、自動車共済(または自動車保険)の「車両保険」か「地震・噴火・津波補償特約」に加入しておく必要があります。ただし、地震による損害を補償する自動車保険は限定的なため、加入時に内容をよく確認しましょう。
万が一に備えて必要な補償の見直し
日本は地震大国であるため、万が一の際に備えて補償範囲の見直しは欠かせません。自動車も高額な資産のひとつです。とくに持ち家に駐車スペースがある家庭では、地震による周辺構造物の倒壊リスクを考慮し、自動車保険のオプション加入を検討するのが賢明です。
なお、補償内容は契約内容や地域の共済ごとに異なる場合があるため、不明な点は加入しているJA共済窓口に相談してみましょう。
まとめ:建物共済では車は補償されないが他の対策は可能
JA共済の建物更生共済(むてきプラス)は、住宅やその周辺構造物には適用されるものの、自動車の損害に対しては補償対象外です。車両に対する補償を希望する場合は、自動車保険またはJAの自動車共済での特約加入が必要です。
地震など自然災害の影響を最小限に抑えるためにも、補償の範囲と備えを定期的に見直しておくことが大切です。
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