大学生アルバイトの社会保険と扶養:夏だけ収入が増える場合は外れるの?詳しく解説

社会保険

大学生が夏休み期間中にアルバイトで多く働き、一定期間だけ収入が増えるケースは少なくありません。このとき、社会保険の扶養に影響が出るのかどうか、特に親の扶養に入っている学生にとっては大きな関心事です。本記事では、一時的な収入増加が社会保険の扶養条件にどう影響するのか、年収や月収基準などを踏まえてわかりやすく解説します。

社会保険の扶養基準は「年収」と「月収」で判断される

社会保険の扶養(健康保険の被扶養者)になるには、収入の金額が一定の範囲に収まっている必要があります。判断基準は原則「年間130万円未満」かつ「月額108,334円未満」が目安とされています(※60歳未満・障害者以外の場合)。

ただし、年収で判断するだけでなく、「今後1年間継続して得られる見込み収入」で判断される点が重要です。つまり、一時的に月収が13万円や18万円に達しても、それが継続しなければ扶養から外れるとは限りません

夏休みなど一時的な収入増は「継続性なし」と判断されることが多い

学生の場合、夏休みや冬休みなどの特定期間にアルバイトを増やして収入が一時的に上がっても、「今後もこの状態が続く」とは見なされないケースが一般的です。そのため、年間収入が130万円未満であれば、社会保険の扶養には基本的にとどまれるというのが原則です。

たとえば、7月13万円、8月10万円、9月18万円と収入が多くても、1月~6月の収入が低ければ、年間トータルで130万円を超えなければ扶養範囲内です。

有給手当は収入に含まれる?

有給休暇で支給された賃金も当然「収入」として扱われます。したがって、有給を活用して働かなくても給料が支払われている場合は、しっかりその分も合算して年収を算出する必要があります。

そのため、有給が多く付与されている場合や、それにより月収が増えている場合は、特に年間の合計金額に注意することが求められます。

親の税扶養(103万円以内)とは別物として考える

社会保険の扶養と混同しがちなのが「所得税の扶養(103万円以内)」です。こちらは所得税や住民税の軽減に関係する扶養であり、年収103万円を超えても親の社会保険扶養からはすぐに外れないということになります。

逆に言えば、130万円未満でも税の扶養からは外れてしまう可能性があるため、両方の基準をしっかり把握しておくことが大切です。

勤務先で社会保険に加入になるケースにも注意

収入だけでなく、勤務日数や時間数が多いと、本人が勤務先で社会保険の強制加入になることがあります。たとえば「週20時間以上勤務」かつ「月額88,000円以上」など、いくつかの条件をすべて満たすと、大学生でも社会保険加入対象になることがあります(特定適用事業所など)。

その結果、親の扶養から自動的に外れることになるので、勤務先の労務管理担当に確認することが推奨されます。

まとめ:収入が一時的に増えても扶養に残れる可能性は高い

夏休みなど短期間に収入が増えても、年間130万円未満の範囲に収まっていれば、社会保険の扶養から外れる可能性は低いと考えられます。ただし、有給の扱いや勤務条件によっては社会保険加入の対象になることもあるため、心配な場合は親の勤務先または自身の勤務先に確認をしておくと安心です。

学生の間は学業とのバランスを考慮しつつ、アルバイトの量も計画的に調整することが大切です。

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