終身保険を使った相続対策：早期加入と運用後加入のどちらが資金効率が良いか

40代で既婚、子供2人という家庭での相続対策に終身保険を利用する場合、保険加入のタイミングが重要です。運用資産と別に手元資金をどのように活用するかがポイントとなります。ここでは、終身保険に早期に加入する場合と、ある程度年齢を重ねてから加入する場合の資金効率について考えてみましょう。

1. 終身保険とは

終身保険は、保険契約者が亡くなるまで保障が続く生命保険です。保険金が一度支払われると、契約者の死後に指定された受取人に支払われます。相続税対策として利用されることが多く、資産を次世代に引き継ぐ手段として人気です。

終身保険には、通常の保険料払い込み期間を満了した後、保険金が支払われる仕組みです。このため、早期に加入することで、長期的に貯蓄を積み上げることができます。

早期加入の最大のメリットは、保険料が安くなることです。若いうちに終身保険に加入すると、月々の支払い額が低く、支払い期間も短く済みます。これにより、長期間にわたって貯蓄でき、相続税対策に大きな効果を発揮します。

また、若いうちに契約すると、健康状態が良い場合が多いため、契約時の保険料が安くなることもあります。運用年利が5〜8％程度の場合、長期的な積立効果が得られるため、早期加入が資金効率を高めると言えるでしょう。

運用後に終身保険に加入する場合、既に一定の資産を運用しているため、保険料の負担が軽減される場合があります。特に資産運用がうまくいった場合、得た利益をもとに保険料を支払うことができ、生活費に影響を与えることなく保険を利用することができます。

運用資産が増えてからの加入は、現金の余裕がある場合や、急な支出が必要な場合に有利です。しかし、遅く加入することで、支払う保険料が高くなることがあります。早期加入に比べると、長期的な積立効果が少なくなります。

資金効率を重視する場合、早期加入が有利です。特に、若い年齢で加入することで、長期的な積立効果を最大化し、保険料を抑えることができます。また、早期に加入すれば、相続税対策の効果も早期に得ることができるため、税金面でもメリットがあります。

ただし、運用資産がある程度形成されている場合や、現金に余裕がある場合は、運用後に加入する方法も選択肢となります。どちらを選ぶかは、家庭の状況や資産運用の進捗に応じて決定することが重要です。

終身保険を使った相続対策は、早期に加入することで資金効率が良くなることが多いですが、運用資産がある場合や、支払いに余裕がある場合は、運用後に加入する方法も考慮できます。どちらを選ぶかは、家計の状況や将来的な計画に応じて慎重に判断することが大切です。