配偶者によるクレジットカード利用のリスクとあなたの責任範囲｜夫婦関係と離婚に備える

夫があなたの扶養内収入や子育てを支える家計管理を担う一方で、クレジットカードを無断で作成・使用するリスクについて、不安をお持ちのことと思います。この記事では、配偶者が作ったカードを阻止する方法や、もし使われてしまった場合の支払い責任の所在について、法律的な視点を交えつつ整理しています。

夫名義のカードを阻止するための対策

まず、新たにクレジットカードが送付されてきたような場合、本人確認を理由にカード会社に連絡して発行停止を申請することが考えられます。また、給与口座と紐づく可能性があるため、必要に応じて別の口座への変更や配偶者との共有口座解消を検討しましょう。

さらに、家計の支払い口座をあなた名義に切り替えたり、夫のお小遣い規定を厳格化するなど、物理的に使えない環境を整えることが重要です。

法律上、クレジットカードは名義人が契約者となり支払い義務を負います。配偶者が本人名義で作成したカードを無断で使ったとしても、あなたが契約当事者でなければ原則として責任はありません。([turn0search15][参照])

さらに、自分名義のカードを配偶者に使用許可していた場合には、代理権を与えたものと見なされ、債務の責任を問われる可能性があります。([turn0search15][参照])

家族カードを配偶者が使っていた場合、それはあくまで本会員＝名義人の責任であり、あなたに支払い義務はありません。([turn0search15][参照])

ただし、あなたが夫のカード使用に「明示的に同意していた」「口座管理を許可していた」場合、法的には包括的代理権が付与されたと判断され、債務の責任を問われることがあります。

離婚協議書でクレジット債務の取り決めを行っていない場合、調停や裁判で債務分担を指示される可能性があります。共同の生活に必要な支出（家賃・食費など）は民法第761条により共有債務とみなされ、公平な分担が求められるケースもあります。([turn0search19][参照])

ただし、高額な個人的支出（ギャンブル、課金等）は個人の浪費と判断され、原則あなたに支払い義務はありません。

夫が無断でカードを作る・使うとすれば、以下のような展開が考えられます。

これを防ぐには、口座連携の解除、カード会社への使用制限の依頼、定期的な明細確認が有効です。

・配偶者が単独で作成・使用したクレジットカードによる債務について、あなたに支払い義務は原則ありません。ただし同意があれば責任を問われる可能性があります。

・カード発行の阻止や口座変更、家計管理の見直し、明細チェックといった対策を講じましょう。

・離婚時には離婚協議書で債務の取り扱いを明確にし、必要であれば法的支援も検討することが重要です。