自動車保険では「等級制度」が保険料に大きく影響します。事故などで等級が下がると保険料が跳ね上がるのはよく知られていますが、実際どのくらいの差額になるのでしょうか。本記事では、12等級から9等級に下がった場合にどの程度の負担が増えるのか、概算例を交えてわかりやすく解説します。
自動車保険の等級制度とは?
自動車保険では通常「1等級」から「20等級」までの等級があり、等級が高いほど保険料が安くなります。新規契約では通常6等級(または7等級)からスタートし、無事故であれば毎年1等級ずつ上がっていきます。
事故などによって保険を使うと「1回の事故で3等級ダウン」することが多く、さらに事故有係数(事故歴あり割引率)が適用され、保険料が大幅に上がります。
12等級→9等級にダウンした場合の影響
たとえば12等級の年間保険料が約5万円だったとします。3等級ダウンすると9等級(事故有)になり、割引率が一時的に大幅に下がります。以下は一般的な例です。
等級 | 割引率(事故なし) | 割引率(事故あり) |
---|---|---|
12等級 | 約44% | - |
9等級 | 約35% | 約20% |
事故有係数が適用された場合、9等級でも20%程度しか割引されないため、保険料はざっくり7万円~8万円に跳ね上がることが予想されます。
3年間でどのくらいの差額になる?
事故有係数は「事故後3年間」適用されるため、この間の保険料差を累積で考える必要があります。以下は12等級→9等級(事故有)になった場合の概算です。
- 12等級維持の場合(年5万円 × 3年)=15万円
- 9等級事故有の場合(年8万円 × 3年)=24万円
その差額は約9万円となり、「3等級ダウンで9.1万円の差額が生じる」という説明はかなり妥当と言えます。
事故有係数の影響を小さくする方法はある?
事故有係数は避けられませんが、いくつか軽減策もあります。
- 自費で修理し保険を使わない
- 等級プロテクト特約を利用する(適用条件あり)
- 車両保険を見直す
- 保険会社を乗り換えて見積もりを取り直す
保険会社や条件によって割引率や仕組みが若干異なるため、保険一括見積もりサイトなどを活用して比較検討するのが有効です。
まとめ:等級ダウンによる保険料増加は避けられないが、事前の理解で対策可能
自動車保険の等級は保険料に大きく影響します。12等級から9等級へ下がると事故有係数の影響で年間2万~3万円程度の増額、3年間で合計9万円以上の差額が発生するケースもあります。
事故時には短期的な修理費だけでなく、将来的な保険料も加味して判断することが大切です。見直しや対策を早めに検討しましょう。
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