近年、NISAやiDeCoなどの制度の普及により、貯金だけでなく投資にも目を向ける人が増えています。しかし「どれだけ投資に回し、どれだけ現金を手元に残しておくべきか?」という悩みは、誰しもがぶつかる壁です。この記事では、貯金と投資のバランスをどう考えるべきか、目的に応じた資産の配分方法について詳しく解説します。
まず理解すべき「貯金」と「投資」の違い
貯金とは、銀行などに預けておくお金で、原則として元本が保証されており、いつでも引き出すことが可能です。一方、投資は将来的なリターンを狙って資産を増やす手段であり、リスクを伴います。
たとえば「すぐに使う予定がある生活費」や「病気や失業などの緊急時のためのお金」は貯金にしておくことが理想です。一方で「数年後に使う予定のない余剰資金」については投資に回すことで、資産の成長が期待できます。
目的別に考える資産の3つの分け方
資産を目的ごとに以下のように分類して考えるのがおすすめです。
- ①生活資金:3〜6ヶ月分の生活費(例:家賃・食費・光熱費など)はすぐに使えるよう銀行に貯金
- ②予備資金:家電の買い替えや冠婚葬祭、急な出費に備えて定期預金などで保管
- ③運用資金:長期的に使う予定のないお金はNISAやiDeCoなどを活用して投資
このように目的に応じて資産を分けておくことで、「急にお金が必要になったのに投資商品を解約する羽目に…」といった事態を防げます。
毎月の貯金額、どう配分する?
例えば、毎月3万円貯金に回せる場合、次のような配分が一例です。
- 生活防衛資金として:1万円(普通預金)
- 予備資金として:5千円(定期預金や貯蓄口座)
- 長期運用:1万5千円(つみたてNISAなど)
このようにバランスを持たせることで、万一の時に備えながらも資産形成が可能になります。
「すぐ引き出せない」投資のデメリットと付き合うコツ
投資は基本的に「長期で持つこと」が前提です。そのため、必要な時にすぐ現金化できないという不便さがあります。特に株式や投資信託などは、売却から現金化までに2〜5営業日かかることが一般的です。
そのため、生活防衛資金や急な出費が予想される分をきちんと現金として確保しておくことが、安心して投資を続けるためのコツになります。
まとめ:目的を明確にして、貯金と投資を「併用」するのが最善
貯金か投資か、という二択ではなく、それぞれの役割を理解したうえでバランスよく使い分けることが重要です。「将来のために投資したいけれど、急な出費には対応したい」という悩みは多くの人が抱えるもの。そんなときこそ、目的別に資産を分けるというシンプルなルールが役立ちます。自分と家族のライフスタイルに合った資産形成を始めてみましょう。
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