車を売却した際に気になるのが、まだ期間が残っている自賠責保険の保険料の取り扱いです。自賠責保険は強制加入の保険ですが、途中で車を手放すと払い戻しを受けられる場合があります。本記事では、自賠責保険料の返金条件や手続き方法について詳しく解説します。
自賠責保険とは?
自賠責保険は、すべての車両に加入が義務付けられている国の法律による保険で、正式には「自動車損害賠償責任保険」といいます。被害者救済を目的としており、対人事故による損害に対して補償されるものです。
新車購入時や車検時に、期間を選んで加入するため、保険期間が数ヶ月〜数年残っていることもあります。
車を売却しても返金されるケースとは
自賠責保険は通常、車に紐づいているため、車を売却するだけでは自賠責保険の返金は受けられません。ただし、以下のようなケースでは払い戻し対象になります。
- 車の廃車手続きをした場合
- 自賠責保険の解約手続きを保険会社に対して行った場合
つまり、車の所有権が第三者に移る売却ではなく、車そのものを抹消(解体)した場合にのみ返金が可能です。
返金を受けるための手続き方法
返金手続きは、以下の3つの書類が必要になります。
- 解約請求書(保険会社指定のもの)
- 自賠責保険証明書
- 登録事項等証明書(廃車証明)
これらを用意し、加入していた保険会社へ郵送や窓口提出で解約申請を行うと、残り期間に応じた保険料が日割りで返金されます。
売却時に自賠責保険を返金できない理由
車を中古車買取業者に売却する場合、自賠責保険証明書も車と一緒に譲渡されます。買い取った業者は、再販するまでの間や車検を通す際にそのまま自賠責を利用するため、自賠責は売却時点で解約されないのです。
そのため、売却によって返金されることは基本的にないと覚えておくと良いでしょう。
実際の返金額の一例
たとえば、24ヶ月の自賠責保険(普通車用:約20,000円)に加入しており、1年後に廃車・解約した場合、残り12ヶ月分の日割り計算で約10,000円前後が返金されることがあります。
ただし、手続きのタイミングや手数料により、若干差異が出るため、詳細は保険会社に確認を。
まとめ|返金対象は「廃車」が前提。売却だけでは戻らない
自賠責保険料の返金を受けるには、売却ではなく廃車・抹消登録の手続きが必要です。売却時にはそのまま保険が引き継がれるため、返金は期待できません。
返金を希望する場合は、事前に解約申請を行い、必要書類を揃えて速やかに保険会社に連絡しましょう。
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