入社後に健康保険証が届かないまま1ヶ月以上が経過している場合、会社の対応に問題がある可能性があります。本記事では、健康保険証の発行までの流れや、万一の未交付時にどのような対応が可能なのかを詳しく解説します。
健康保険証はいつ届く?一般的な交付のタイミング
会社が社会保険に加入している場合、入社日から5日以内に資格取得届を提出するのが原則です。通常、提出からおおよそ7〜10営業日ほどで健康保険証が事業所または本人の住所に届きます。
しかし、提出が遅れている、もしくはそもそも手続きされていない可能性も否定できません。
資格取得確認書を請求しても届かないときの対応
健康保険証が未着で医療機関を受診したい場合、「健康保険資格取得証明書」を事業所に申請すれば発行が可能です。これが発行されない場合は、会社が保険料を天引きしているか、加入手続き自体を行っているのかを疑う必要があります。
資格取得証明書は、各都道府県の協会けんぽ支部や健康保険組合にも相談することで直接申請できることがあります。
保険料は引かれているのに保険証がない場合の返還請求
給与明細に「健康保険料」の項目があるにもかかわらず、実際に保険加入の事実がない(資格取得届が提出されていない)場合、会社が不正に保険料を徴収していることになります。
この場合、労働基準監督署や年金事務所へ相談することで返還請求の手続きが取られる可能性があります。社労士や労働問題に詳しい弁護士への相談も検討しましょう。
不誠実な企業対応への対処と相談先
「言っても無視される」「資格証明書も出してくれない」といった対応は、明らかな労務管理の問題です。次のような相談先があります。
相談は匿名でも可能な場合があり、職場への報復リスクを抑えながら対応が取れるよう配慮されています。
実際に保険証が交付されなかったケース
ある労働者は、1ヶ月経っても保険証が来ず、資格証明も発行されなかったため、自費で医療を受ける羽目になりました。年金事務所に相談したところ、会社が加入手続きを行っていなかったことが発覚し、過去にさかのぼって加入処理と保険料返金が行われました。
このように、記録が残る書面での対応・証拠の保管が重要です。
まとめ:対応は冷静に、行動は早めに
・健康保険証が1ヶ月以上届かない場合は、放置せず会社に確認を。
・資格取得証明書が出されないなら、保険料の徴収状況を給与明細で確認。
・年金事務所や労基署などに相談し、必要であれば返還請求も視野に入れる。
働く側の正当な権利として、保険制度を活用するためにも、遠慮せず専門機関を活用しましょう。
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