国民健康保険証にはさまざまな番号が記載されていますが、それを見ただけで住所や家庭環境といった個人情報が第三者に知られてしまうのではと不安になる方もいるでしょう。この記事では、国保の保険証番号から実際に何がわかるのか、そして何がわからないのかを解説します。
国民健康保険証に記載されている主な番号とは
国民健康保険証に記載されている番号には、主に以下のようなものがあります。
- 保険者番号(6桁):加入先の市区町村を表します。
- 被保険者番号:個人ごとの管理番号です。
保険者番号は、厚生労働省が全国の保険者(自治体)に割り振っており、インターネット上で一覧を調べることが可能です。つまり、この番号からは「どこの市区町村に住所登録されているか」がわかることになります。
被保険者番号では個人情報はわからない
被保険者番号は市町村によって構成が異なりますが、一般的には数字の羅列で、その人が住民基本台帳に基づいて発行された保険証であることを示すものです。ただし、この番号からは氏名、住所、年齢、扶養状況などの個人情報を読み取ることはできません。
したがって、番号を知られても重大な個人情報漏洩にはつながらない構造になっています。
母子家庭など家庭状況はわかるのか?
保険証の番号や券面だけで、母子家庭であるかどうか、障害者手帳を持っているか、生活保護を受けているかといった家庭の事情が第三者にわかることは基本的にありません。
ただし、所得や扶養関係によって保険料の軽減措置が受けられる場合、それに応じた「軽減措置欄」の記載があるケースもあります。これはあくまで事務的な表示で、一般の人が見て意味を理解するのは難しく、個人情報の漏洩とは言えません。
実例:保険証番号からわかること・わからないこと
情報 | わかる? | 備考 |
---|---|---|
住所登録している市区町村 | ○ | 保険者番号で判別可能 |
氏名・生年月日 | × | 番号のみでは判別不可 |
母子家庭・生活保護 | × | 番号では判断できない |
扶養関係 | × | 券面上でも非表示 |
マイナ保険証との関連性
マイナンバーカードを保険証として利用する「マイナ保険証」では、医療機関で最新の保険資格情報を確認できますが、こちらも家庭状況までは閲覧されません。診療のために必要な情報だけが共有される仕組みになっています。
むしろマイナ保険証を使えば、転職や引越しによる資格更新漏れを防ぐ効果があるため、情報管理の面で安心感があります。
まとめ:保険証番号からは限られた情報しかわからない
国民健康保険証に記載されている番号からわかるのは「住所登録している市区町村」程度であり、母子家庭であるかなどの家庭事情は一切わかりません。
保険証を第三者に見られても、個人情報が筒抜けになることは基本的にありませんので、過度に心配する必要はありません。ただし、保険証の紛失や盗難があった場合は速やかに市区町村に届け出ましょう。
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