近年注目されているFIRE(Financial Independence, Retire Early)。早期退職を目指すムーブメントですが、40代で住宅ローンが残っており、さらに子どもが2人いる家庭がFIREを現実的に目指せるのか、疑問に思う方も多いでしょう。本記事では、FIREに関する現実的な視点と、子育て世帯でも可能性を広げられる戦略について詳しく解説します。
FIREの基本と「40代から」の意味
FIREとは、経済的自立を達成し、働かずとも生活費を賄える状態を指します。20代・30代のうちから取り組む人が多い印象ですが、40代から目指す場合も十分に可能性はあります。ただし、そのためには戦略と綿密な計画が欠かせません。
40代から目指すFIREは、リタイアまでの期間が短く、生活支出も高いため、効率的な資産形成と支出の最適化がより重要になります。
住宅ローンが残っている家庭の選択肢
住宅ローンはFIREの障壁となりやすいですが、返済計画の見直し次第で大きな足かせにはなりません。繰上げ返済や借り換えによって、金利負担を軽減したり、返済期間を短縮することが可能です。
たとえば、繰上げ返済で月々の支出を減らせば、その分を投資に回す余力が生まれ、FIREの加速につながります。さらに、住宅ローン控除を活用して節税効果を得ることも戦略の一つです。
子育て世帯における教育費の考え方
子ども2人がいる家庭では、教育費が長期間にわたる支出となります。FIRE達成後も子どもの学費がかかる場合は、「子どもの教育費だけは別口座で確保する」という戦略が有効です。
実例として、子ども1人あたりの大学までの教育費は国公立で約1,000万円、私立では約2,000万円といわれています。奨学金や教育ローン、学資保険なども活用すれば、親の負担を分散することができます。
FIREに必要な資産額の目安とその算出法
FIREの基本計算式は、年間生活費×25(または30)=目標資産額です。たとえば年間支出が400万円であれば、1億円程度の資産が必要という計算になります。
ただし、「完全FIRE」ではなく「サイドFIRE(半FIRE)」という形を取れば、目標額を6,000万〜7,000万円程度に抑えることも可能です。これは、リタイア後も副業やパートなどで一部収入を得ながら生活する形です。
具体的な資産形成のステップ
- 支出の最適化(固定費削減・生活費の見直し)
- 副業や投資で収入源を複数確保
- 積立NISAやiDeCoなどの非課税制度を最大限活用
- 生活費3〜5年分の現金を準備してリスク分散
特に注目したいのは、インデックス投資を中心とした長期・分散投資です。過去の実績から、年率平均3〜5%の利回りで資産を運用することで、複利効果が見込めます。
実例紹介:40代でFIREに挑戦した家庭
例えば東京都在住の40代夫婦(子ども2人)は、世帯年収1,200万円・住宅ローン残2,000万円の状況から、毎月の支出を徹底的に見直し、年間300万円以上を投資に回していました。副業と節約で5年後にはFIREを実現。教育資金は別途確保していたため、FIRE後も家族生活を維持しています。
このように、戦略的に支出を抑え、資産形成を加速することで、40代からでもFIREは可能です。
まとめ:FIREは「できるかどうか」より「どうやってやるか」が鍵
40代で子どもが2人いて住宅ローンがあっても、FIREは夢ではありません。現実的な資産額を定め、支出と収入を調整することで、サイドFIREも含めた多様なスタイルが可能です。
無理のない計画と柔軟な発想が、あなたの未来を切り拓く第一歩になります。まずは「家計の見える化」と「行動の第一歩」から始めてみましょう。
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