大学生が年収199万円稼ぐと税金はいくら？勤労学生控除の上限と所得税・住民税の計算をわかりやすく解説

大学生が生活費のためにバイトを増やす中、年収が150万円を超えると勤労学生控除が使えなくなり、税金がどうなるのか心配になる方も多いでしょう。今回は、勤労学生控除の仕組みと、年収199万円で働いた場合の所得税・住民税の目安、そして注意点についてわかりやすく説明します。

勤労学生控除の仕組みと2023年時点の上限

勤労学生控除とは、学業と労働を両立する学生の税負担を軽減する制度です。令和5年（2023年）時点で、給与所得者の勤労学生控除の基準は次の通りです。

しかし、年収が150万円を超えると勤労学生控除の対象から外れ、税金がかかる可能性が高まります。

年収199万円の場合、まず給与所得控除55万円と基礎控除48万円を差し引いた課税所得は約96万円になります（他に控除がなければ）。この場合の所得税は以下の通りです。

さらに復興特別所得税が約2.1%加算されるため、実際の所得税額は約4,900円前後になります。源泉徴収ありでバイト先から毎月控除されている場合、確定申告によって調整されます。

住民税は都道府県民税と市町村民税を合わせて約10%程度（所得割＋均等割）になります。課税所得が96万円の場合、住民税額は以下のような構成になります。

つまり、合計で約101,000円ほどが年間の住民税の目安となります。これは翌年6月からの支払いになることが多いため、貯蓄の計画が重要です。

今回のケースのように、お母様が障害年金のみで生計を立てており、お子様が扶養から外れている状態であれば、所得面の影響は基本的にありません。障害年金は非課税であり、大学生本人が独立した課税対象になるからです。

ただし、住民税の軽減措置や医療費助成制度の判定に影響が出る場合もあるため、自治体の福祉窓口で一度確認しておくと安心です。

学生の方でも、以下のような工夫で税負担を抑えることができます。

また、税額が大きいと感じた場合には、翌年の所得調整を行うことで再び勤労学生控除の範囲に戻すことも可能です。

年収199万円で勤労学生控除を受けられなくなっても、所得税と住民税を合わせて年間10万円〜11万円程度で済むことが多いです。しっかり働いて収入を得ることは将来のためにも大切な経験です。

税金の基本を理解しつつ、必要な手続きをしておけば不安なくバイトに専念できます。