会社を退職し、次の勤務先に入社するまでの間に「国民健康保険」への加入が必要になるケースは少なくありません。特に社会人になったばかりの方にとっては、保険料の仕組みや支払い方法に戸惑うこともあるでしょう。この記事では、転職時に必要な国民健康保険の基礎知識と保険料の目安、支払い方法などを丁寧に解説します。
会社を辞めたら健康保険はどうなる?
会社員が加入しているのは「健康保険(被用者保険)」です。退職と同時にその保険資格が喪失するため、保険を継続するには以下のいずれかを選ぶ必要があります。
- 国民健康保険に加入する
- 任意継続被保険者制度を利用する
- 配偶者や親の扶養に入る
新しい職場の加入まで間が空く場合、多くの人が国民健康保険に一時的に加入する選択をします。
国民健康保険料はどれくらいかかる?
国民健康保険料は前年の所得をもとに算出されるため、前年に収入がなければ保険料は最低限になります。目安としては、年収がゼロの場合、月額3,000円〜5,000円前後になる自治体が多いです(所得割のない均等割と平等割のみ課されるため)。
ただし、自治体によって金額や軽減措置が異なるため、お住まいの市区町村のホームページで確認するのが確実です。
支払い方法は?毎月支払いに行くの?
国民健康保険料は、通常「年額」で決まり、それを10期~12期(多くは6月から翌3月)に分割して納付します。納付書は市区町村から郵送され、以下の方法で支払いが可能です。
- コンビニ払い(納付書を使用)
- 金融機関の窓口払い
- 口座振替(事前申請が必要)
口座振替を設定しておけば、毎月の支払いを忘れる心配もなく安心です。
社会人になったばかりで前年の年収がない場合
4月から社会人になったばかりで前年の収入がない場合、国民健康保険料は大幅に軽減される可能性があります。実際には「所得割」が課されず、「均等割」「平等割」のみとなるため、負担は比較的軽くなります。
また、各自治体では「所得が一定以下の人」に対して最大で7割の軽減措置を設けており、申請が必要な場合もあります。加入手続きの際に担当窓口で必ず確認しましょう。
勤務開始後はどうすればいい?
新しい会社での社会保険加入日以降は、国民健康保険から脱退します。新しい職場で健康保険証を受け取ったら、速やかに市区町村に保険証を返却し、脱退の手続きを行いましょう。未手続きだと二重に保険料を請求される可能性があります。
また、国保の加入期間が1ヶ月未満でも、1ヶ月分の保険料は発生します。これを避ける方法は基本的にありません。
まとめ|初めての国保加入でも大丈夫
退職後から次の職場までの空白期間に国民健康保険へ加入することは一般的な手続きです。保険料は前年の所得で決まるため、社会人1年目であれば比較的安く済む可能性があります。支払いは月払いが基本ですが、口座振替などで手間を減らすことも可能です。
不明点があれば、お住まいの市区町村の国保担当窓口へ気軽に相談してみましょう。初めてでも、丁寧に教えてくれるので安心です。
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