エンゲル係数の上昇に気づいたら…家計簿が教えてくれる暮らしの見直しポイント

最近、食費の割合が増えたと感じている人はいませんか？それはもしかすると、家計全体のバランスを示す「エンゲル係数」の上昇かもしれません。この記事では、エンゲル係数が上がる背景や家計簿で見える化することの重要性、そして暮らしを整えるためのヒントをご紹介します。

エンゲル係数とは？

エンゲル係数とは、家計の消費支出のうち、食費が占める割合のことを指します。一般的に、この数値が高くなると生活に余裕がなくなる傾向があるとされます。

例えば月の支出が30万円で食費が9万円なら、エンゲル係数は30％です。総務省の家計調査でも2022年〜2024年にかけてエンゲル係数は上昇傾向にあり、物価高騰の影響が見られます。

近年の円安、エネルギー価格の高騰、小麦や輸入食材の価格上昇などが食費に直撃しています。これにより、外食も自炊もコストが上がり、食費の割合が増えやすくなっています。

特にファミリー世帯では、子どもの成長と共に食費が自然に増えることもあるため、単純に浪費と決めつけるのではなく、背景を整理する必要があります。

家計簿アプリ「マネーフォワードME」「Zaim」などの普及により、家計簿をつける人は以前より増えています。特に、物価高が家計を直撃するようになってからは「見える化」への関心が高まりました。

簡単に連携できる銀行・クレカ・電子マネーと紐付ければ、手入力不要で日々の支出をチェックできます。これにより「エンゲル係数が上がってるな」と客観的に把握できるようになります。

たとえば、1週間で食費が2万円を超えているようなら月8万円超えの可能性があるので、早めに調整を検討しましょう。

エンゲル係数を下げるには、収入を増やすか、食費を減らすかですが、まずは「ムダ」を把握することが近道です。

ポイント還元を意識した買い物、冷蔵庫内の在庫管理、週単位の献立計画なども有効です。例えば、週に1回は「冷蔵庫整理ごはん」を取り入れるだけでも浪費を防げます。

家計簿は、家計の現状を映す「体温計」のような存在です。エンゲル係数の上昇に気づいたら、まずは支出の内訳を可視化して、原因と向き合うことが大切です。

数字に基づく対策を行えば、漠然とした不安を減らし、前向きに節約や収支改善ができるようになります。アプリや手書きなど、あなたに合ったスタイルで家計簿を始めてみてはいかがでしょうか。