結婚・出産・住宅取得など、ライフステージが変化するタイミングで生命保険を見直すのはとても大切です。この記事では、30代共働き夫婦・幼い子どもがいる家庭を想定し、「どんな保険が合っているのか?」「共済だけでは不足するのか?」といった実践的な疑問に答えながら、無理のない保険設計を紹介します。
共働き・子育て世代の保険の基本方針とは?
30代で子どもがいる家庭の保険選びでは、まず以下のような考え方が基本となります。
- 一家の大黒柱が亡くなったときに「生活費・教育費」をどれだけ補えるか
- 医療・がんなど病気の備えは最低限で十分か
- 保険と貯蓄のバランス(過剰保険にならない)
特に貯蓄があるご家庭では、必要以上に保険で備えすぎず「最悪の事態に絞った保障」で十分対応可能です。
都民共済・県民共済だけで足りるのか?
都民共済・県民共済は、掛け金が1,000〜3,000円程度とリーズナブルなうえ、死亡・入院・手術など広く保障されている点が魅力です。ただし注意点もあります。
- 死亡保障が最大1,000万円前後とやや少なめ
- 入院日額も1日5,000円程度に留まりがち
- 保障内容が年齢とともに縮小する場合がある
したがって、共済は「最低限のベース保障」として利用し、不足部分を必要に応じて民間保険で補うのが現実的です。
ビーウィズユーやバイタリティの特徴と見直しのポイント
ご家族が加入中の「メットライフのビーウィズユー」や「住友生命のバイタリティ」は、収入保障型や健康増進型といった機能性の高い保険です。
- ビーウィズユー:死亡時に毎月一定額を年金形式で受け取れる「収入保障保険」。子どもが小さいうちは安心感が大きい。
- バイタリティ:健康診断やアクティビティによって保険料が割引になる仕組み。ただし実際に割引を享受できない人も多く、割高に感じやすいという声も。
特にバイタリティは「継続的な行動変容」が必要なため、続けられる自信がなければ、見直しを検討してもよいでしょう。
30代・子育て家庭におすすめの保険タイプ
無理なく備えられる保険として、以下のような組み合わせが考えられます。
- 夫:収入保障保険(年金月額15〜20万円、子が独立するまで)
- 妻:死亡保険は控えめに、医療保険を手厚く(共済で可)
- 子:共済のこども型(医療保障中心)
たとえば、楽天生命、ライフネット生命、チューリッヒ、アクサなどは収入保障保険が手頃で、保障内容も明確です。ネット完結型なら保険料も月1,000〜2,000円台で収まります。
また、子どもの医療保険は「こくみん共済」や「都民共済」の月1,000円〜1,500円のプランで必要十分な内容が整っています。
貯蓄と保険のバランスの取り方
ご家庭のように貯蓄が1,000万円以上ある場合、「ある程度の出費なら現金でカバーできる」という前提で保険は「大きな支出に備えるもの」に限定して良いでしょう。
つまり、入院1〜2日で使うような保険よりも、「一家の収入が絶たれるリスク」に備える方が重要です。医療保険は必要最低限に抑えて、万が一に備える死亡保障・収入保障を中心に組むのが合理的です。
まとめ:共済+必要保障だけでムダなく備える
保険は「安心を買うもの」ですが、内容を把握せず高額保険料を払っていると家計を圧迫します。ご家庭の場合、
- 夫:収入保障型+都民共済
- 妻:都民共済中心+必要に応じて医療保障
- 子:こども共済
といった組み合わせで、年間保険料を10万円前後に抑えつつも、十分な備えができるでしょう。
必要な保障だけに絞り込み、貯蓄や資産運用とのバランスを意識したプラン設計が、家族の未来をしっかり支えるカギになります。
コメント