学生で国民年金を滞納してしまったら?差し押さえ後の対応と今後の手続きガイド

年金

大学在学中に国民年金の納付を失念し、滞納によって差し押さえが発生した場合でも、冷静に適切な手続きを行えば、今後の生活に支障が出ることは防げます。特に就職や結婚を見据えたとき、身辺調査における信頼性や社会的信用を守るためにも、正しい流れで対処することが大切です。

学生は「学生納付特例制度」が利用できる

大学生や専門学校生など20歳以上の学生は、一定の要件を満たせば国民年金保険料の納付が猶予される「学生納付特例制度」を利用できます。この制度は所得が一定額以下であれば適用され、納付を「免除」ではなく「猶予」するものです。

申請は在学証明書を添えてマイナポータルや市区町村の窓口で行うことができ、過去2年1ヶ月分まで遡って申請可能です。

すでに差し押さえられた分は戻らない

年金未納が続くと、年金機構から督促状や催告書が送られ、最終的には財産の差し押さえに至ることがあります。差し押さえが実行されてしまった場合、その金額は返還されません。たとえ学生であっても、申請をしていない期間に対しては支払い義務が残ります。

今回のように気づかぬうちに滞納が進んでしまった場合でも、その後の対応が非常に重要です。

今後の対応:在学証明書+マイナポータル申請でOK

これからの保険料を猶予してもらうには、まず大学の在学証明書を準備し、マイナポータルで学生納付特例の申請を行いましょう。マイナポータルでは本人確認と申請がスムーズに行えるため、紙での申請より手間が省けます。

学生納付特例が承認されると、在学期間中は保険料の納付が猶予され、将来年金を受け取る際にその期間も年金受給資格期間に含まれるようになります。

今後に備える:結婚・就職・信用審査にも関係する

国民年金の未納や差し押さえ履歴は、基本的に信用情報機関には登録されませんが、警察官や公務員との結婚や採用に際して身辺調査が行われる場合、財務的な不備がマイナス評価になる可能性もあります。

そのため、今後は「未納状態にならないよう早めに手続きする」「納付猶予を受けたら将来の追納も検討する」などの姿勢が、信頼にもつながります。

親への通知・書類管理も忘れずに

未成年者や扶養下にある学生の場合、年金関連の通知が親宛に届くケースもあります。親子での連携が取れていないと、今回のように知らないうちに差し押さえが進んでしまうことも。

封筒が届いたら必ず中身を確認し、必要な手続きを忘れずに行うよう意識しましょう。

まとめ:焦らず誠実な対応を

年金の滞納や差し押さえは、決して珍しいことではありません。しかし、正しく対処すれば今後の不利益を最小限に抑えることが可能です。学生納付特例を活用し、必要な手続きを進めていくことで、安心して将来設計を描けるようになります。結婚や就職に向けて、今から社会的責任を果たす第一歩を踏み出しましょう。

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