クレジットやローンの審査において重要視される信用情報。その中でも「異動」情報は特に審査に厳しい影響を与える要素の一つです。この記事では、CIC(指定信用情報機関)に登録された異動情報の保有期限が過ぎた後にどうなるのか、そして審査への影響について、わかりやすく解説します。
CICの異動情報とは?
「異動」とは、CICに登録されるネガティブな情報のことで、延滞・代位弁済・強制解約などが該当します。金融機関にとっては「この人への貸し出しは注意が必要」というシグナルになります。
たとえば、クレジットカードの支払いを61日以上または3か月以上延滞した場合や、保証会社が代わりに支払った(代位弁済)ケースなどは「異動」として登録されます。
異動情報の保有期限とその意味
CICでは、異動情報の保有期間は原則として「契約終了日から5年間」と定められています。ここでの契約終了とは、完済や債務整理などで契約が正式に終了した日のことを指します。
仮に「保有期限:2025年7月31日」と記載されていた場合、そのデータは8月1日以降に削除されるというのが基本的な扱いになります。ただし、完全に削除されるまで数日~数週間のタイムラグが生じることもあります。
異動情報が削除されると審査は通りやすくなるのか?
異動情報が信用情報から削除されることで、確かに審査において大きなマイナス要素が取り除かれることになります。特に住宅ローンやクレジットカードの新規申し込みでは、以前より通りやすくなる可能性は高まります。
しかし、他の情報(直近の利用履歴や収入状況など)もあわせて審査されるため、「異動が消えた=すぐに誰でも審査OK」とは限りません。
注意すべきその他の信用情報の記録
異動以外にも、以下のような情報は審査に影響を与える可能性があります。
- 申込情報(6か月間記録)
- クレジット利用履歴(24か月分)
- 完済後の契約情報(5年間保持)
異動が消えても、他の信用情報に遅れや異常があると審査に影響が出ることもあります。
信用情報の開示と確認の方法
自分の信用情報に異動がまだ残っているか気になる方は、CICの開示サービスを活用しましょう。スマホ・郵送・窓口の3つの方法で開示可能で、手数料は500円~1,000円程度です。
開示後、情報が正しく消えていなければ、金融機関に問い合わせることで修正対応が取られる場合もあります。
まとめ:異動の削除は信用回復への第一歩
CICの異動情報は原則として保有期限を迎えれば削除されます。消えた後は、審査への影響が大幅に緩和される可能性がありますが、他の信用情報も総合的に見られるため油断は禁物です。
信用情報の回復には時間がかかりますが、定期的なチェックと堅実な信用活動によって、着実に信用力を取り戻すことが可能です。
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