新卒で社会人デビューした方が、車購入のために複数の金融機関にローンを申し込むケースは決して珍しくありません。ただし、申し込みの流れや審査の影響について正しい知識を持っておかないと、せっかくのローンプランが無駄になってしまうことも。本記事では、マイカーローンの複数申し込みに関する注意点と、審査への影響についてわかりやすく解説します。
マイカーローンの仮審査・本審査の違いを理解する
まず知っておきたいのが、仮審査(プレ審査)と本審査の違いです。仮審査は申込者の信用情報や年収などから、融資が可能かどうかを簡易的に確認するものです。信用情報機関への照会はありますが、実際に融資が実行されるわけではありません。
一方、本審査は車両情報や見積書などをもとに、より具体的な条件での審査が行われ、承認されればそのまま融資へと進みます。この本審査が複数同時に走ると、金融機関側が「資金の使途が不明確」と判断し、リスクを懸念する可能性が高くなります。
複数申し込みによる信用情報への影響
信用情報には「申し込み履歴」が記録され、これは6ヶ月間保存されます。この履歴が短期間に複数残ると、「この人は資金繰りに困っているのでは?」という疑念を金融機関に与えることがあります。
特に「仮審査」ではなく「本審査」まで通っている状態で、他行での再審査を申し込むと、意図せず多重申し込みとみなされる可能性があります。
今回のケースで審査に影響がある可能性
今回のように、信金の本審査が通っていて、地銀で仮審査→本審査へと再申請するケースでは、審査担当者によっては「複数行から借入予定なのか」と誤解されることがあります。特に同じ銀行内でフリーローンとマイカーローンという別商品の審査となると、内部的な重複チェックが行われやすくなります。
しかし、明確に「フリーローンは取りやめ、マイカーローンへ切り替えたい」と金融機関に事前説明しておけば、通常は問題視されることは少なく、柔軟に対応してもらえることもあります。
金融機関に伝えるべきポイント
- すでに通過したローン(信金)は保留中で契約は未締結であること
- 地銀の仮審査(フリーローン)は辞退の意志があること
- 実際に使いたいのは、条件の良い地銀マイカーローンであること
これらを正確に伝えることで、審査担当者の誤解や警戒を避けることができます。
実例:複数審査通過後に一本化を成功させた事例
例えば、30代男性がA銀行で仮審査を通過後、B信金で本審査を通過し、最終的に条件の良いA銀行の本審査に切り替えた事例があります。この場合、B信金には丁寧に事情を説明し辞退、A銀行にはローン用途が車購入に限定されていることを伝えたことで、スムーズに承認されました。
まとめ:透明性ある対応が審査成功の鍵
複数の金融機関にローンを申し込むこと自体は問題ありませんが、その後の対応と説明が審査通過の明暗を分けます。今回のようにフリーローンからマイカーローンへの切り替えは正当な理由があるため、丁寧な説明と書類の整備が重要です。将来的な信用情報にも悪影響を与えないためにも、1件ずつ誠実に対応しましょう。
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