昔アルバイトをしていた会社で「厚生年金基金」が給料から天引きされていた記憶があるものの、当時の書類や記録が一切残っていない…。そんな場合でも、年金の記録を調べる方法や、将来的に受け取る可能性があるかを確認することは可能です。この記事では、30年以上前の加入履歴を確認する方法や、厚生年金基金に関する手続きの進め方を丁寧に解説します。
厚生年金基金とは?いまの制度との違い
厚生年金基金は、企業が独自に上乗せ給付を行うために設けていた年金制度で、国の厚生年金保険の一部を代行していた時期もありました。しかし、制度の廃止や解散が進んだため、現在では多くの基金が存在していません。
2022年時点では、厚生年金基金のほとんどが解散済みです。とはいえ、過去に加入実績がある場合は、一定の条件下で将来年金の一部として受け取れる可能性もあります。
記録がなくても確認できる!調査方法と窓口
紙の記録が手元になくても、次の方法で加入歴を調べることができます。
- ねんきんネット:過去の厚生年金加入歴や事業所名をオンラインで確認可能。ねんきんネットはこちら
- 年金定期便:毎年送付されるハガキで、加入期間と保険料納付歴が記載
- 日本年金機構への照会:基礎年金番号や氏名・生年月日で過去の加入情報を問い合わせ可能
特に「事業所名」が分かる場合は、その会社が加入していた厚生年金基金を調べる糸口になります。
厚生年金基金の情報を探すには?
以下のいずれかの方法で、該当する厚生年金基金が存在していたかを確認できます。
- 厚生年金基金連合会(PFA):過去の基金情報や解散基金に関する問合せ先を案内
- 日本年金機構:基金が解散されている場合でも、代行部分の記録があれば記録管理
なお、基金が解散していた場合でも、代行部分は厚生年金に引き継がれていることが多いため、年金額には反映される可能性があります。
3か月の短期勤務でも記録は残る?
厚生年金や厚生年金基金は、勤務日数や雇用形態に関係なく、一定条件を満たせば加入対象になります。たとえアルバイトで3か月の勤務でも、下記を満たしていれば加入していた可能性は十分あります。
- 1週あたり20時間以上勤務
- 月収8.8万円以上(2024年現在)
- 学生でないこと
加入していたにもかかわらず記録がない場合、手続き漏れや記録漏れの可能性もあるため、年金機構に相談しましょう。
まとめ:記録がなくても諦めず、確認・相談を
30年前の短期間の勤務でも、厚生年金基金に加入していた可能性がある場合は、記録確認や問い合わせを行うことが重要です。手元に資料がなくても、「ねんきんネット」や「年金事務所への照会」で履歴を調査することは十分可能です。
また、基金が解散していても国の年金に反映されている場合もあります。まずは、年金機構や厚生年金基金連合会に相談し、自分の加入歴を確実にしておくことが、将来の年金受給にもつながる大切な一歩です。
コメント