ATMで入金したはずの金額と、表示された金額が異なった場合――例えば7万円を入れたつもりが4万円しか表示されず、取り消し操作をしたものの4万円しか戻ってこなかったというケースは、極めて不安でショックな状況です。しかし、冷静に適切な対応を取ることで、残額の確認や返金の可能性は十分にあります。この記事では、ATM入金トラブルが起きたときの対応手順、確認の流れ、そして万が一返金されなかった場合の対応策まで、わかりやすく解説します。
まずすべきこと:ATMの連絡先にすぐ電話する
ATMで金額の食い違いに気づいたら、まずはその場で画面やATM本体に記載されている「故障・トラブル時の問い合わせ番号」に電話しましょう。
電話では以下の情報を正確に伝える必要があります。
- ATMの設置場所(支店名・スーパー名など)
- 日時と大まかな時刻
- 自分の口座番号またはキャッシュカード番号(入金時に使用していれば)
- 実際に投入した金額と、表示された金額
- 返却された金額と取引の種類(入金・取り消しなど)
なお、土日や祝日、夜間などは「調査は翌営業日以降」と言われる場合がありますが、通報した記録が残ることが重要なので、できるだけ早く連絡しましょう。
ATM内の記録と現金計数機のデータで調査が行われる
ATMには高性能な現金計数機とトランザクションログ(取引履歴の記録)が備えられており、「実際に投入された紙幣の種類・枚数」がすべて記録されています。
たとえば、7万円を投入したのに4万円と表示された場合、ATM側で「1万円札×7枚が入金口に投入されたが、読み取りエラーで3枚が未カウント」といった履歴が残ることがあります。これを元に、銀行のオペレーションセンターが内容を精査します。
調査には通常1営業日〜1週間程度かかります。土日を挟むと遅れることもあるため、気長に待つことが必要です。
返金されなかったらどうすればいい?
調査後、「ATMで3万円が確認できなかった」との結果になった場合でも、まだ対応できる可能性があります。
- ① 詳細な状況を再度説明し、再調査を依頼
監視カメラの映像やログ再確認を求めることができます。 - ② 書面で苦情を提出
支店や本店宛に正式な文書で事実経緯を提出し、誠意ある対応を要請しましょう。 - ③ 第三者機関に相談する
銀行が加盟している全国銀行協会の「相談室」など外部機関への相談も検討可能です(全国銀行協会ADR制度)。
トラブルの原因がATM側にあることが明らかであれば、時間はかかっても全額が返金されるケースも少なくありません。
過去の事例とユーザー体験談
過去の体験談では「10万円を入金したが、6万円としか表示されなかった」というトラブルに対し、銀行側が調査のうえ4万円を後日振り込んだというケースがあります。
また、「紙幣に折れや破損があったため読み込まれなかった」という説明がされることもありますが、その場合もATMの内部に残っている紙幣が回収され、問題がなければ返金対応されます。
まとめ:ATM入金の金額違いはまず通報、次に冷静な対応を
ATMで金額の表示ミスが起きた場合、すぐに連絡し、記録を残すことが最も重要です。その後は銀行側の調査結果を待ち、必要に応じて再調査や苦情申立ても検討しましょう。
焦らず冷静に、事実関係を正確に伝えることで、解決につながる可能性が高まります。金額が確認されれば返金されることも多いため、適切なステップを踏んで対応することが大切です。
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