突然の飛び石によるフロントガラスの破損。交換費用が高額になることもあり、車両保険を使うべきかどうか悩む方も多いのではないでしょうか。この記事では、保険を使った場合と自費修理した場合の損得を具体的に比較しながら、判断のポイントを解説します。
フロントガラス交換の実際の費用例
国産車でも純正品でのフロントガラス交換は10万〜15万円程度かかるケースが一般的です。例えば、純正ガラスが14万円、輸入品が10万円といった見積もりが出ることもあります。テレビアンテナやセンサー類の脱着費用も別途数万円かかる可能性があります。
これに対して、免責金額(自己負担額)が5万円設定されている車両保険を使うと、残額が保険から支払われますが、翌年以降の等級が1等級下がり、保険料が増えることになります。
保険を使うとどうなる?等級と保険料への影響
車両保険を使うと、通常は1等級下がり、事故有係数が3年間適用されます。現在20等級の場合、次年度は19等級に下がり、その後3年間は割引率が低下します。これにより、年間の保険料が2万〜4万円程度上がるケースが多く、3年間で最大12万円の損となる場合もあります。
つまり、保険金を7〜10万円受け取っても、将来的な保険料負担を考えると、結果的に損となる可能性があるのです。
保険を使わない方がよいケースとは?
- 修理費用が免責金額と同程度または少し上回る程度(例:10万円以下)
- 高い等級で、事故有係数による保険料の上昇幅が大きい場合
- 次年度以降も車両保険を継続する予定で、保険料上昇を抑えたい
このような場合は、保険を使わずに自己負担で修理した方が長期的には得になることが多いです。
実際の判断例:どちらが得かを比較
例えば、純正ガラスで14万円、アンテナ脱着込みで16万円、免責5万円で保険適用額が11万円だったとしましょう。一方、保険料が今後3年間で合計9万円上がるとすれば、実質得するのは2万円だけです。
この2万円のために等級が下がるリスクをとるか、あるいは10万円の輸入ガラスで済ませる選択肢もあるため、保険を使わない判断も現実的です。
まとめ|冷静な損得比較で最適な判断を
飛び石によるフロントガラスの破損は、保険を使うかどうかで悩みがちですが、ポイントは「免責額+保険料上昇分」と「自己負担修理費用」の損得を冷静に比較することです。
特に20等級といった高等級の方は、保険を使うデメリットが大きくなる傾向にあるため、安価なガラス交換で済ませる選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。
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